2012年02月04日(土)

お知らせ ふたつ

 錦糸町すみだパーク内のスタジオ『マル倉』にて、いよいよ今年の『ラブ×3』が開幕します。
 火曜日から、日曜日まで。

 土日は、満席に近いので、他の日をご理由頂けたら幸いです。
 
 今年のはバラエティに富んでいて、時間が短く感じます。
 とある作品の途中で、私の偽物が出てくるのですが、過去にあったなかで、一番私に似てると、思います。

 まあ、普段の私を知らぬ人には、何が可笑しいのか、まったく分かんないと思いますが。

 開演前、終演後は、我々扉座が通う、錦糸町演劇人グルメの旅を、スカイツリーの姿とともに、ご堪能下さい。
 また、併設されている、パークカフェでは、ランチやディナーもあります。

 早く到着された方は、暖かいコーヒーなどもどうぞ。
 6月は、ここで、いよいよ本公演もしますから、よろしく。


 そして厚木方面では。
 3月10日と11日、昨年震災の影響で中止した
 『厚木映画祭』を、規模拡大して、復活開催します。

 私が芸術監督をつとめる厚木市文化会館で

 初日は、二本立てのうえに
 『レオニー』という映画の監督・松井久子さんと、今や、ムービースターとなられた六角精児さんをゲストにお迎えして、トークショウもあります。

 2日目は、日本映画界のレジェンド・
 岸恵子さんをお迎えして、これまた貴重なお話を伺うことになっています。
 どちらも私が司会をするのですが、今からちょっと胃が痛いです。

 また初日の終演後は、そのまま舞台で
 『映画いいたい放題』というタイトルで、シンポジウムを行います。
 映画館のない町、で開催する映画祭なわけですが。
 政治経済とは違う価値観で、町興しや人の絆作りをするべき、この時代を、文化を愛する人、町を愛する人、それぞれの視点で語り合い、
 文化芸能を柱とする、町の活性化の可能性について探ります。
 
 私としても、いつも演劇ばかりじゃ偏ると思って、チャレンジしてます。
 皆様のご声援をよろしくお願い致します。

 

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2012年02月03日(金)

女たち

 昨夜、たまたまテレビを点けたら、NHKで石岡瑛子さんのドキュメントをやっていて、
 そのまま見入ってしまった。
 つい最近まで、ブロードウェイで、衣裳デザインなんかしていた、世界的デザイナー。
 70を超えた頃の活動が描かれていたが、驚くべき胆力、創造性と、表現することへの高い意識。

 その一方で、今月号のPENでは、コム・デ・ギャルソンの川久保玲さんのことが特集されていて
 こちらの会社の売り上げには、今までずいぶん貢献させて頂いてきたけど、
 更に、また欲しくなった。今年はセールはかなり、穏当にやり過ごせたのに……(もちろんちょっとは参加した。これはもう夏冬の習慣に近い行為となっていて、ある程度は仕方ないのだ、と諦めている)
 
 で、危険な香りのお買い物熱が、ぐっと高まった。

 蜷川幸雄さんと初めて仕事した時だったと思う。はるか二十数年前のことだ。

 それまで、このブランドは、自分には難しく感じていて、何となく敬遠していたのだが、
 
 打ち合わせの途中、その舞台の音楽監督だった宇崎竜童氏と、巨匠が、なんか熱く、ギャルソンの情報交換をし始めたのを、加わる術もなくひとしきり聞いていて、
 
 なんとしても買わなくては、と思ってしまった。

 でこっそりと青山に買いに行くと、その時、そこに坂本龍一がいて、誰かと不思議なシャツを大人買いしてて

 これは、すごいところだと震えたのを覚えている。
 

 以来、幾度も失敗を繰り返しつつ、毎年、必ず勉強をさせて頂いている。
 今度、巨匠たちが、語り合う現場に居合わせた時には、何か語ってやろうと、野望を秘めて。
 
 しかしこの雑誌で見ると、この世界は更に奥深く、その日はまだ遠いと思い知る。
 おそるべし、川久保帝國。
 
 そして、ちょっと自分の仕事を振り返れば
 今、取り組んでいるのが

 幕末の女医、楠本イネ、そして、とある女性作詞家のドラマ。

 さらにまた、目下、最も烈しく進行中の、扉座研究所卒業公演『ラブ×3』では
 扉座初の女性演出家・田島幸 が、多くの男性スタッフを率いて、舞台を創り上げている。

 今どき
 男だ、女だと、こだわるのはナンセンスだけど
 
 ナデシコのみならず、我が国の女性は、つくづくすごい。
 これからは女性崇拝者として生きてもいいと思った、2月のはじめ。


   

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2012年01月31日(火)

ミキシンの冷蔵庫

 実は『オリビアを聴きながら』を再演するプランが進んでいます。
 詳細はまた、後日ご報告しますが。

 お陰さまで、あの作品、各方面に愛されております。
 

 で昨日は、ラブ×3 の稽古場に、その三木クンが差し入れを持って激励に来てくれました。

 その差し入れがコチラ、



 と写真でお見せできないのが実に残念です。

 冷蔵庫です。
 
 ハイ、冷蔵庫。
 要冷蔵のお品、ではなく、それを実現させる装置ね。

 オリビアは昨年の熱い夏の時期、暑い暑い扉座稽古場で主に稽古しておったわけだが、その時、扉座稽古場にある冷蔵庫があまりにチープで、みんな分の飲み物が入りきらないみたいな状況に、
 座友・三木眞一郎は心を痛めたのである。

 で、三十周年のお祝いに、

 と冷蔵庫をくれた。
 かつてラッキィ池田氏より寄贈された、扉座稽古場鏡と同じく、扉座の劇団宝となることであろうよ。
 
 ありがとうね。
 『寄贈・三木眞一郎』と、学校の備品にあるみたく、貼り付けて、大切に使わせて頂きます。
 まあ、かなりの割合、オッサンたちのビールが冷えることになるのではないかと推察するが

 それもミキシンには、望むところやもしれぬ。

 で
 昨夜、公演会場、すみだパークスタジオ『マルソウ』 に入って、いよいよ臨戦モードになってきた ラブ×3 の担当作品の稽古の後、近くの行きつけで、三木クンや扉座タップの先生もしている、柳瀬亮らと、ダラダラと飲み食いしたのだった。

 それにしても
 突然、稽古場にミキシンが現れて、研究生たちが、途端にガチガチになったのは、可笑しかった。

 研究生には、声優養成所出身という者も多く、彼らにしてみたら、

 神降臨 という如き、事態らしく。

 緊張のボルテージが、途端にあがるのが、手に取るように見てとれた。
 指導しているワシを通り越して、その後ろに座って稽古を見てる、ミキシンに意識が集中している、感じ。

 まあ、降臨だから仕方ないけど。

 ラブ×3 は、先輩たちの献身的なスタッフワークの支えで、着実に進行している。
 例によって

 研究生たちは、疲れ切り、げっそりとして、でも気だけは昂ぶり、目ン玉だけギラギラしている。

 今年も通過儀礼の時がやって来る。
 これを経て、みな、別の者に生まれ変わる。

 そして
 我々の部族の仲間として、認められるようになる。

 祝杯の時は近い。
 キミシンの冷蔵庫で ビールを冷やし始めろ。



 

 


 

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2012年01月27日(金)

扉座研究所 卒業公演

 どこからどんな事情で、我が扉座研究所に、人が集ってくるのか、
 動機や理由は千差万別だ。

 昨年の入団試験は、3月12日の予定だった。
 そう、あの日の翌日。

 とうぜん、延期になって、後日に行い、結果、今のメンバーたちが、集まって、錦糸町の稽古場で、一年のレッスンを重ねた。

 さすがに震災後の入団は半分ぐらいになるんじゃないかと思ったけど、そんなこともなく、通常通り。
 しかも、例年になく男子が多い、ほぼ女子と同数だ。

 なぜそうなのかは、わからない。
 調べれば、何かの役に立つのかもだが、今は目の前の卒業公演で精一杯だ。
 
 メンバーたちは今、卒業公演ラブラブラブ の稽古に励んでいる。
 重ねて、はや15回目。

 初期の頃は、私が尻を叩き、舵を取り、汗だくになってやっていた。
 しかし、今はもう、まったく汗はかかない。
 その前に、座員たちが手分けをして、新鋭たちの尻を叩き、舵を取ってくれる。
 勘どころを指示するだけで、それをうまく説明し、繰り返しの稽古で下地を創っておいてくれる。

 そんな座員たちのほとんどが、今やラブラブラブ卒業生である。
 もう15年もやってきたから。
 初期メンバーなんか、ベテランの域である。

 なかにはずっと、継承してきた演目もある。
 ロミオとジュリエット とか、スクラムとか、五重唱とか。
 実は、ここは私の実験場にもなっていて、ここでダンスの可能性を試したり、ミュージカルにチャレンジして、その成果や反省を、本公演に反映させているのである。

 今も、かつての研究生と会ったりする時、その時々のエポックを思い出す。
 あいつらとは、スクラムを試行錯誤してクリエイトしたな、とか。あの時のロミオは、歌が下手すぎた、とか。

 そんな話は、その期ごとに盛り上がり、扉座研究生たちは、それぞれに同期の思い出と絆を持っている。

 開催する劇場も、いろいろだった、原宿のイベントスペースだったり、新馬場の六行会ホールとか、

 ここ3年は

 スミダパークスタジオ の『マル倉』内。
 今年は、いよいよ扉座本公演も行う、新しい演劇のメッカにして、扉座稽古場がある、拠点地でもある。

 思い出深い稽古場内での卒業で、感慨は深まっている。
 昨夜、初めての通し稽古があって、いよいよ、カウントダウンになってきた。

 例によって盛りだくさん。
 いまはまだ雑然としているが、ここから、無駄が削ぎ落とされ、弱点をたたき直され、精神注入を受けて、
 高ぶってゆく。

 寒い寒い、冬の稽古場。
 だけど、彼らが組み合うスクラムの背中からは、汗の湯気が立ち上る。

 どうぞ熱き、ご声援を。

 ★あと追伸

 土曜日の夜『6』時。座高円寺で、
 リーディング公演&研究会あり。
 私は担当コメンテイターとして参加します。
 
 新人作家の戯曲を俳優たちがリーディングし、その感想を述べ合って、ブラッシュアップしていこうという会。
 その後、歓談会なんかもあり、演劇人の交流の場になってます。

 
 そして翌・日曜日は板橋で
 『アトム』ね。

 
 ★★★★★
 申し訳ない

 情報間違ってました。
 明日は、6時からですっ。

 国松様、ありがとう。




 

 
 
 
 
 

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2012年01月22日(日)

幕末ガール

 松山の坊ちゃん劇場での4月からの公演作品『幕末ガール』の稽古が始まった。

 当初、秋田・角館での稽古予定だったけど、いろいろ鑑み東京での稽古となる。
 昨日、『トラオ』の公演だった、ガンちゃんも今日は来て全キャスト集結。明日、明後日まで、テーブル稽古をする。

 この公演、来年3月まで、全270ステージをやる予定になっている。
 創る側としては、有りがたい限り。一度創ったものは、少しでも多くの人に観て欲しいものだから。

 俳優や運営はタイヘンだろうけど。
 
 話の中味は、幕末の女医師・オイネの物語である。
 出島に来ていたオランダ人、シーボルトが花魁に生ませた娘が、我が国初の女医になった史実に基づくものである。

 この素材でお願いしたいと言われた時、最初はピントときていなかったのだけど、
 調べるウチに、これはバッチシだと思うようになった。
 こんな劇的な人物のことをノーマークだった不明を恥じた。

 まさに女・龍馬である。
 激動の時代に、自らのチカラで、新しい扉を開いて、生きた怪人物だ。
 何より、幕末というと、熱い男たちの青春グラフィテイが定番なのに、男の付属品としてではなく、女が独自に頑張っている姿を描けるのが、良いね、と思った。

 そんなふうに思える素材と出会うというのは、そうそうないことだ。
 このチャンスをしかと掴み、傑作にしたいと意気込む、今日この頃である。

 続報をお待ち下され。


 
 

  
 

Posted by 管理者 at 23時56分   個別ページ表示   コメント ( 1 )

2012年01月19日(木)

わらび週間 

 ミュージカル『アトム』は3年間のロングランが決まった。
 今年も、全国旅して回ってくれるんだと。
 
 んで、キャストの入れ替えとか、現状チェックとかのために、角館に行っていた。
 豪雪がニュースになる 東北である。

 たしかに雪、雪、雪。
 もっとも一度、わらび地区にはいると、稽古もメシもお風呂もすべて地区内でまかなわれるので、
 特に問題はないのだが。

 『アトム』はなんというか、出汁がよく利いて、それでいて適度にニューカマーが、新たな緊張感と新味を加えてくれたりして
 やり続けて無駄がそげおち、膨らむところは膨らんだ、ものとなり
 ロングランというもののチカラを示してくれている。

 初演以来、ずっと頼りにしていた、神楽坂博士役 のわらび座が誇る看板美人女優・椿千代さんが、この3月までで一旦、離れるんだけど
 戻ってくる保証はなく、これが見納めとなるやもしれぬ。

 絶品なので、ずっとやって欲しいとダダをこねたいけれど、彼女はわらび座にとって、とても大切な人なので、2年もやってくれただけで、感謝せねばならぬ。
 
 公演の予定はここに出ているので、お近くであったら、ぜひ、見て下さい。
 初演のヒロインだった、新エース・碓井涼子さんも三ヶ月限定復帰です。 

 http://www.warabi.jp/atom/
わらび座『アトム』サイト

 ちなみに東京では、今月29日 板橋で一般公演があります。

  板橋区立文化会館 大ホール (東京都 板橋区)
  2012年1月29日(日) 開演時間 15:00
  問合せ先: 関東・東海事務所
  
 指定席 : 3500円



 4月からの新キャスト版は、また今度今度稽古の予定。
 扉座からは、今回、高島綾香が出ます。
 すっかり出来上がった舞台となり、ハードルが高くなってるから、新規参入チームはタイヘンである。
 でも、やるべし。

 と同時に、この4月に松山の坊ちゃん劇場で開幕する
 『幕末ガール』も、今週末から稽古に入る。
 こちらは東京で。
 主に、読み合わせを。

 これまた、一年間、二百何十回というロングラン予定のものである。

 でも、その繰り返しに耐えられる作品にしなきゃ、キャスト、スタッフに申し訳ない。
 幸い『アトム』はいろんなことが上手く回って。みんなが楽しみながら、続けてくれている。
 
 『幕末ガール』はまだ音楽もなく、台本だけの生まれたまんまの赤子の感じ。

 これからが本当のクリエイト作業となる。
 しっかり育てて、舞台に立たせます。
 
 ででで、今日は、雪の町から生還し、いそぎ錦糸町へ。
 まずは『らぶ×3』を稽古してきます。

 それやこれやで
 物書きか稽古場しかしてない、今年の私。
 ちょっと息抜きしたいです。


 追伸
 ふぇーすぶっく 進行中
 つながろう


 

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2012年01月13日(金)

13日の金曜日

 年に何回かはある、13日の金曜日。
 以前もご報告したように、私は某朝番組でやってる、誕生日占い で。
 たまーに観てると、ほぼ10割の確率で

 ちょーがっかりす と出るんだけど、その日はほぼ10割の確率で、
 そんなに、がっかりではない日になるという、運勢を持っています。

 で、今までほぼ10割の確率で
 13日の金曜日 は良いことと悪いことが1個ずつ起きるのですが

 さて今回は……興味は尽きません。

 私の日記を読んで、ムーニィが、訳文を再信してくれました。以下全文です。
 カムサハムニダ、ムーグァンシィ。
 
 

> <韓国演劇界に吹く日流…二人の実力派劇作家の訪韓>
>
> 横内謙介 劇団扉座主宰「東西洋のおとぎ話の再発見、話の力を信じていく」
> 平田おりざ 劇団青年団主宰「するどいレアリズムで日本人の本音を引き出す」
>
>
> 韓国演劇界に日本演劇の風が静かに吹いている。
> 主に翻訳劇として紹介されているこれら作品の劇作家には、
> いくつかの共通点がある。
> 1961,2年に生まれ、自分の劇団を擁し、劇作と演出を兼ねているということだ。
>
> 「笑いの大学」や「君といっしょなら」で国内でも興行の嵐を巻き起こしている三谷幸喜、
> 大学路で去年に引き続き今年も公演中の演劇「ハカナ」の横内謙介
> (日本劇作家協会副会長)は61年生まれである。
> 「東京ノート」や「 カガクするココロ」の連作で有名な平田オリザと、
> 「屋根裏」、「ブラインドタッチ」の坂手洋二(日本劇作家会長)は62年生まれである。
>
>
>
> 劇団扉座主宰横内謙介(左)
> 劇団青年団主宰平田オリザ
>
>
>
> この中で、平田オリザ劇団青年団主宰と、横内謙介劇団扉座主宰が最近韓国を訪れた。
> 平田主宰はヨンジ洞のドゥサンアートセンターで公演中の、本人原作の翻訳劇
> 「眠れない夜はない」を観劇する一方、来年1月12日〜15日、同劇場で公演する
> 青年団の来韓公演の「革命日記」を準備するためにソウルを訪れた。
>
> 横内主宰は、ソウル大学路のヨリン劇場で、二ヶ月目公演中の本人原作の演劇
> 「ハカナ」の応援で訪れた。
>
> 東亜日報をそれぞれ訪ねてくれた二人との個別インタビュを経て、
> 二人が同年代の友達で、また韓国と特別な縁を持っていることをわかった。
>
> 平田主宰は、1984、85年韓国で交換学生として留学していた韓国通である。
> 彼の「ソウル市民」五部作は、1909〜1939年植民地の朝鮮で暮らしていた
> 日本人の生き様を10年単位で語った作品である。
>
> 横内主宰は、15歳の時、在日作家のつかこうへいの芝居を観て、演劇の道を選んだ。
> 横内主宰は、「私たちの世代の演劇人のほとんどがつか先生の弟子といっても
> 過言ではないのに、いざ母国である韓国ではその名前があまり知られていないようで
> 不思議だった」と言っている。
> 中年の年にも純真さを保った童顔であることも似ている。
>
> しかし、二人の演劇スタイルはまるで違う。
> 平田主宰の芝居は、現実の15分を、舞台でも15分として語るほどレアルさに富む。
>
> 「静かな演劇」と通称される彼の演劇スタイルは、特定の空間で一定の時間の間
> 繰り広げられる日常を採集し、劇化することで、その裏面にかくされている日本人の
> 本音をするどく掘り出す。西洋から導入した近代減劇を、日本人特有の身体や語り方に
> あわせるという問題意識が自分の劇作の目標です。それを通じて人間が初心を失い
> 崩れていく姿を見せたいのです。」
>
> 日本最大の劇団である青年団の新作「革命日記」は、オーム真理教事件をモチーフにして、
> 市民団体に偽装し空港爆破テロを試みる人物たちが、組織内部の葛藤により
> 瓦解していく姿を描いたブラックコメディである。
>
> 「21世紀に革命をもって何か新しいことを成し遂げようとすること自体が
> 非現実的だと思います。ただテロリストや新興宗教の信者は、人間としてはもっと
> 純粋さを持っているともいえます。
> 問題はその純粋さが自らの矛盾により崩れていくことでしょう。」
>
> 平田主宰とちがい、横内主宰の演劇は、現実では15年間のことを
> 舞台では15分で解き話すやり方をしている。東西洋のおとぎ話を再構成し、
> 神話的に接近していく。
> 彼に岸田戯曲賞を持たせた「愚者には見えないラマンチャの王様」は、
> 童話の裸の王様とドンキホーテのテーマを借用した。「ハカナ」は、鬼とのばくちに勝って
> 得た美女が、実は死体を縫い合わせた化け物だったという、日本の昔話に、
> フランケンシュタイン、人魚の姫、ファウストなどの西洋の話を組み合わせ作り出した
> 作品である。
>
> 日本最高の歌舞伎俳優であり演出家の市川猿之助といっしょに作った
> スーパー歌舞伎の「新三国志」3部作は、三国志の主人公の劉備が女だという
> 挑発的な設定で人気を得て、6年間ロングランしている。
>
> 「私は話の力を信じています。我々に伝承された神話や伝説に隠されている
> 知恵や通察を、この時代に改めて引き出すことで、現代人が失いつつある
> 美意識を取り戻したいと思います。」
>
> なお横内主宰は、「来年つか先生の三周忌を迎え、先生の作品の中で
> 唯一芝居化していない忠臣蔵を風刺した小説を舞台に上げようと思っている」といい、
> この作品が韓国にもまた紹介され、先生の作品世界がより伝わることを
> 願っていると言った。
>
>
>
> 文:クォン・ジェヒョウン 記者 confetti@donga.com   
>
> 写真:ヤン・フェソン 記者 yohan@donga.com
>
>
 

Posted by 管理者 at 08時32分   個別ページ表示   コメント ( 1 )

2012年01月12日(木)

東亜日報という新聞

ソウル支局、ムーニイ局長から報告です。
東亜日報という、新聞が韓国にあります。大きな新聞です。先日の訪韓で、そこの演劇記者からインタビューを受けたのですが、その時の記事が出ています。

以前『ハカナ』の劇評を書いてくれた記者です。
日本では、幼いハカナが、叫ぶ キンタマ みたいな言葉のこととかばかり、話題にされて、
本質的なことがあんまり、語られなかった印象の『ハカナ』を、この記者は、非常に鋭く、分析してくれたと思います。

とりあえず原文掲載ね。

ムーニイの翻訳ももらったはずなんだけど、
今ちょっと見あたらない。
てかこれじゃ、なんか分かんないよね。

ま、雰囲気だけでも。

http://news.donga.com/3/all/20111221/42789310/1

コピペして下れ。

Posted by 管理者 at 02時43分   個別ページ表示   コメント ( 0 )

2012年01月06日(金)

兄妹の再会

 今日、久しぶりに実家の中央林間に行った。
 いつ以来か分からないぐらい、ご無沙汰だった。今も実家周辺をうろつくのが習慣になっている、六角から、ご実家の辺り変わりましたぜ、と報告されていたが
 本当に様変わりしていたのに、驚いた。

 六角の実家とは隣町である。若い頃から何かと、実家を敵視し、嫌っていたはずの六角が、わりあいせっせと帰っているのに、
 わしはまったく放置していた。
 
 表の態度と本音は違うのかね。それが故郷か。

 それはともかく今日大事なイベントがあり、それは2年前、玉川学園前に住む妹一家のもとに貰われていった、我が家の愛犬・モーツァルトとポーシャの間に生まれた長男、ルーチェ。と我が家に残った女の子、ミランダとを再会させようというものであった。

 そのために、ミランダをカバンに入れて、ロマンスカーとか乗り継いで、中央林間に行ったのだった。

 本当はモー・ポーの父母も連れて行ってやりたかったが、ポーは女の子週間のため、そしてモーは、移動中にぜったいに静かにしないだろうと強く懸念されたため、
 留守番になり、
 この初の大事業は、おとなしく従順な、一族で最も優等生の、ミランダに担って貰うことになったのだ。
 そもそもモーは、親父のくせに、時にミランダに性行為を強要しようとしたりする、不届きモノである。
 まあ、犬だから、仕方ないのであるが。
 
 で、やっぱり犬だから、兄妹も久しぶりに会うと分かんないのかな。と心配したが、
 
 遠路はるばる、到着し、玄関先で、互いの顔を見るなり、ひしと抱きしめ合い、涙を流し始めたのには、驚かされた。

 もちろん嘘です。

 泣いたのは私ら人間チームです。

 何しろ、難産で、子たちもポーも死にかかり、祈る気持ちで泣きながら、獣医さんの手で、腹からひっばり出されるところを見守った、長男である。
 その後、スポイドでミルクも飲ませ、眼が開くまで、毎日抱きしめて育てた。

 その子と、我が家を去ってから、2年ぶりに再会したのだ。
 
 ルーチェは特に、そんな感慨はないようで、やたらチューしてくる変なオヤジとしか感じてなかったようだけど。

 元気で良かった、向こうで愛されていて良かった。
 でも兄妹も、何か感じ合うようで、

 普段、ミーちゃんが、他の犬と出会った時の態度とは明らかにどこか違った。

 辰年でも、うちは戌年です。

 
 
 
  

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2012年01月04日(水)

成熟に対する 敬意と賞賛

 『アイ、ガット、マーマン』 をたぶん20年ぶりぐらいに観た。
 今度、松山の坊ちゃん劇場でやる『幕末ガール』の作曲と音楽監督の深沢桂子さんが、ピアノを弾きつつ監督している。
 
 25年前だという初演の舞台は、見逃してるけど、そのごく近くにはいた。
 こっちはシモキタで仲間たちと流行の小劇団を旗揚げして、ちょっと軌道に乗りつつ走り出した頃だ。
 ミヤモトというバックダンサーが、面白いことを始めたよと、親しいライターが教えてくれた。その人も、すでに他界している。

 今日の舞台、そもそも歴史的な名作だから、素晴らしいのは当然の感じ、当然が当然として今に伝わる、そのスゴサ。
 色あせない普遍がすでに描かれていたのだね。

 キャストは、それぞれに歳を重ね、たまに息は上がり、汗だくが、傍目に心配になる部分がなくもない。

 けれど、長い年月を積み重ねて、ひとつの珠を磨き続けたような、心あるビンテージ感は、たぶん今日のオリジナルメンバーの舞台にしかないだろう。
 
 25年、履き込んだ、バーガンディのコードヴァンのブーツの味出しと、靴廃人目線で言っておく。
 
 で、小さな傷とか汚れとか、クライマックスに向けて、そういう細かいことは、すっかりどーても良くなっていって、
ああ、こういうものに心から拍手を贈りたいと思った。

 と言っても、同業者なんだし、そう手放しに他人の仕事を喜んでいるのも、どーよ、と自制心も働いて、皆さんの大拍手に紛れつつ、心で大拍手をお贈りしたのであった。

 ただな
 先日、とある大きな音楽劇を見にいって、そこでは終わるなり嵐のような拍手で、どーっと観客が起ち上がった。
 もちろん、そこに文句なんかなく、劇場の幸せな光景であったのだが

 比べても仕方ないと思いつつ……

 あれで、ああなるのに、これは、なんでこうよ、と思ってしまった私がいた。
 簡単に言うと、私の胸はこっちの方が熱くなったのに、今夜の劇場がそうでもなかったのが、ちと寂しかったのだ。

 今日だって、明かりがついても拍手は鳴りやまず、出演者たちを我々は舞台に呼び戻したけど。
 この拍手は、もっともっと続いて良いぞ、今日は許すぞ、と思ったのだ、私は。

 その大きな舞台は、勢いのある若い俳優たちが躍動していて、それを観たいと願い、熱く愛する観客たちが集まっていたから、そこに一体感があるのは、当然なんだけど。

 なんちゅうか、こういう成熟に対しても、もっとリスペクトがあっていいし、客席から、お礼があってもいいぞと思うのである。
 もっと拍手をだ。

 ショーストッパー、というのが、この舞台の主人公・エセル・マーマンのまたの呼び名だ。歌や踊りが素晴らしすぎて、拍手でショウが止まってしまうような芸人。
 そんな人の話を観た後なんだから。特にさ。
 
 今日の舞台に立ち会った客は、帰りの電車とか、その後のメシの心配とか、何もかも忘れて

 いわば、人生を止めて、拍手し続けてもいいじゃないか。

 25年間の積み重ねだよ。芸人としても人間としても、そしてお互いにここまで、良く生きて、またこうして劇場にいられる。
 素晴らしい歌を聴き、楽しい時を過ごしている。
 それって何物にも代え難き宝だよ。
 我々はそのことにもっと熱狂していいと思う。

 予定調和の熱狂はとても楽しい。人気者がいて、それを応援する楽しさも、アタシはよく知ってる。
 他の人がやっても、何にも楽しくないけど、自分のアイドルがやれば、可笑しくて楽しくて、どんどん熱くなる。ライブにはそういう楽しみがある。

 でも劇場の楽しみには、もっと奥深いものもあるはずだ。
 無理にスタンディングしようとか、言ってるんじゃない。

 劇場の観客ってのは、もっと素直に心動かされて、感激して、興奮していいと思うのだ。
 そして、積み重ねられた努力の年月と、それを支えた人々に対して、しっかりと敬意が払われていい。
 舞台の人たちが、もういいです。楽屋に帰らせて下さいと言うまで、拍手を続けてあげなくちゃ。
 それが、観客の成熟というモノでもある。

 たぶん、同業者として、あんまり乗りの良くない観客であっただろう私が、こんなこというのはとっても変だけど。
 おとなしすぎるよ、我々は。

 たぶん、みんな私のように、心では感じ入ったのだろう。ああ、良かったな、と。

 けれど、そこは劇場なんだから、
 拍手は観客の仕事だよ、金出してる側なんだからなんて、馬鹿な言い訳をしちゃイカン 
 ひとは観客であることを、サボっちゃいけない。

 じゃなきゃ、続いていかないと思うのだ。こういう奇跡みたいな作品の上演が。
 
 と自分の舞台では言えないことを、敢えて言ってみた。

 ともあれ、そんなことを言いたくなるぐらい、今宵の舞台は良いモノだったということです。

 ま、他人の舞台を構ってる場合じゃないんで、明日から自分の仕事に精出します。

 何かを観て、人がどう感じるかは自由だ、なんてことは百も承知よ。アタシが言いたいのは、我々ももっと表現しようということ、劇場の中で、共に今、生きてる喜びをさ。

 それが必ず、人を国を、元気にするのだから。


 
 
  
 

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