2010年02月05日(金)
鬼と ドリルと
昨日から、せんがわ劇場の『新羅生門』の稽古が始まり、一方では、『ドリル魂』も始動しました。
新羅生門 は、すでに昨年中から何度か、集まって読み合わせなどしているのですが
老婆サエ役の 新井純さんとの初顔合わせでした。
新井さんは、元黒テントの看板女優で、我々より一世代上の伝説的アングラ女優です。
と言っても、とっても知的で上品な方で、エログロナンセンスが、アングラの基本なのに、
そんな雰囲気はまったくなくて、
あのころのアングラって、いったい何であったのかと、深く考察してみたくなる、佇まいの方です。
この公演
一般市民の市民劇と、勘違いされていることも多いけど、
二百人のプロアマ、が集まった中から、チョイスしたベストメンバーです。
昨日は一回サラっと読んだだけですけど
それだけでも、よくぞこんだけ不思議な人が集まったと、かなり壮観な感じでした。
扉座の上演とはまた違う、それでいて、骨の太いストレートな『新羅生門』をお見せできると思います。
一方、今からお昼の間は錦糸町で
ドリル魂 の稽古をしてきます。
こちらは一と月ぶりの、森田成一アニキとの再会です。
アニキに来て貰って、アニキ登場シーンの稽古をします。
アニキが歌うソロもあります。
あっと驚くナンバーですが、これはまだ秘密。
『乱童』ではおまけショーでも、歌わなかったアニキですが、
CDもいっぱい出していて、歌手の実力もなかなかの人です。
満を持して、ドリル魂参戦です。
にしても
分かってはいたけど、きついダブルヘッダーです。
仙川と錦糸町なんて、うちからは真逆の方向だし。
でもそれぞれに期待が持てるので、
200パーセントで、乗り切ります。
ラブ×3 好評で、よございました。
子犬たちは、ぴーぴー鳴いて、朝はそれで起こされました。
かなり賑やか。
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2010年02月04日(木)
涙が見える
ラブ×3 13の初日。
進行も演出も、具体的なことは、ほぼメンバーたちに任せ、私はお客さんと同じ時間に劇場に。
そして観る、本番。
久しぶりの、至近距離、演劇である。
目の前に、俳優たちが立つ。
飛び散る汗もツバも見える。
客席が詰め込みのぎゅーぎゅーではないことと、セリフが全部絶叫的叫びになっていないことが、
イマドキの舞台ではあるが、
我々が芝居を始めた頃の、感覚に近い。
かれこれ、二十九年前か。
ラブ×3 のへたくそだけど、ひたすら必死で熱い姿は、何度観ても、我々に原点を思い起こさせてくれるのだけど、
今回はまた、ことさらに、その思いを深くさせてくる。
一所懸命だけが、武器だった、頃。
支えるスタッフたちが、プロなので、パッケージに破綻はない。
だから、あのころの我々と比べたら、こっちの方が数段見事に、公演をやっている。
ただ
本人たちは、今はひたすら無我夢中なばかりで、きっと自分たちが、今何をやっているか、その意味や意義を知るのは、たぶん、もっとずっと先の、芝居の極意みたいなものに、触れる時かもしれない。
今は、振り返る余裕もない。
その未完成度もまた、この公演ならではで、今ココにしかない瞬間だなあと、しみじみ味わえた。
ところどころで、若い俳優たちの眼に光るものを観た。
近いから、隙もよく見えるけど、大切な真実も伝わってくる。
その度に、こちらの体温が少し上がるのも感じる。
技術を超えた、ひたむきで切なる思いである。
初日を迎えて、初めて、何かが見えた、シーンもたくさんあった。
本当はそれじゃいけないんだけど。
稽古場で、仕上げるべきなのだけど。
それでも、若者が、あがいて苦しんだ挙げ句に、何かを掴む瞬間。
それだけで尊い光景だと思う。
そんな、今日今夜、ここで生まれたもの。
それがたくさんあった初日の公演だった。
日々姿を変え伸びゆくタワーの下
彼らもまた、建設途中の何者かである。
日曜日の最後の公演までに、どこまで変わっていくか、楽しみになった。
さて
明日は私は、夜から調布の仙川へ。
『新羅生門』の顔合わせがある。
こちらも二百人も入らない、小劇場。
個人的な仕事ととしては、これだけ小さい小屋は、ろうそく芝居の『お伽の棺』は別にしたら、
たぶん10年以上ぶりである。
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2010年02月03日(水)
すみだ小劇場
今日から
すみだパーク内に新設のスタジオ 倉 で。
ラブ×3 13 がいよいよ開幕です。
ラブ×3 は1回目が、学芸大学前の、千本桜ホールというところで、その後、銀座の みゆき館とか、明石スタジオとか、原宿のスタジオ・デビエス とか、六行会ホールとか、いろんなところでやっきています。
基本、小劇場が多かったのですが、ここ数年は立派な六行会ホールでやってきて、
それが
今年、六行会ホールから、久しぶりの、小劇場空間に移っての公演です。
せっかくフリーの空間なんだから、ここしか出来ないことをやろうと、スタッフ一同、知恵を絞って、小劇場らしい公演になっています。
で
昨日、ゲネがありました。
今までは、あたふたと新馬場に集合して、必死に新空間に馴染む努力に時間が費やされたのですが
今回は、何と言っても、我々の稽古場のある、その敷地内で、
何かと勝手知ったる場所のせいか、初めて使うスタジオなのに、馴染みが早く、スタッフもキャストも、とても落ち着いて、集中できています。
その分、中味も熟成できて、なかなかのものになってると思います。
新馬場では、演劇関係者がフラリと通りかかる、なんてことは、まずないのですが
ここはたくさんの稽古場があり、のべつ演劇関係者が出入りしています。
しかも、新スタジオは、ゲートの脇なので、目抜き通りに立っているようなものです。
んで
いろんな役者やスタッフたちが、ここを覗いていきます。
だから、錦糸町の小さな倉庫ではありますが、何げにプレッシャーはきつく、
みっともないことは出来ない、場所なのです。
しかし
その心配はないかなと、昨日見て安心しました。
スタジオの雰囲気もとても良いものになっています。
客席は、少し前に閉館した、某スタジオから、譲り受けたものだそうです。
悪く言えば、ぼろいものですけど、座り心地はよく、なにより話題作や名作がたくさん生まれたその劇場の記憶が染みついた
ビンテージ ともいうべき味わいがあり、良いことが起きる予感を漂わせてくれます。
劇場には、こういう 手触りとかがとても大事なのです。人々の匂いとか。
演劇の新しいメッカにふさわしい、アイテムだと思います。
演劇人が見たら、すぐに使いたくなるのではないかしら。
今まで、ラブ×3 のあとに行く店に困っていました。
しかし、今度はホームの錦糸町です。
何も言わなくても、劇団員が集まってくる、飲み屋、食い物屋が、たくさんあります。
それらの店も今や、何げに、演劇関係者のたまり場みたいになっています。
実際、いろんな人に会うし、
すみだパークが出来てから、北口方面は徐々に演劇の街になってきているのです。
ご来場下さる方々には、そんな感じも味わって頂きたいなあと思います。
あと
建設途中の新タワーね。
錦糸町から、稽古場に歩くと、ぐんぐんとタワーが近づいてきます。日に日に変化している姿なので、今だけの姿を目に焼き付けて下さい。
ちょっとザンネンなのが、本日9時辺り、FM横浜トレセン のガン平・犬サン、一年ぶりの登場が、こちらの本番に被っていること。
錦糸町に来られない、方は、FM横浜に、応援を。
では新スタジオ・倉 でお待ちしております。
追伸
某ソーシャルネットワーク内の日記に
子犬たちの姿、あります。
親バカです。
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2010年01月31日(日)
開眼
子犬は、誕生2週間ほどで、眼が開く。
その予定通り、3匹とも、昨日から今日にかけて一斉に眼が開いた。
まだ、何かが見えている感じはないけど、ぐっと閉じていた、まぶたが開いて、その下に、光が灯っている。
まだハイハイしか出来ないけど、時々、四肢を踏ん張って、立とうとしていたりもする。
徐々に、犬らしくなってゆく日々。
48の足らざるところを獲得し、人の姿になってゆく、百鬼丸を見ているかのようである。
ゴロリと転がっているだけの、小さい黒い固まりにすぎない姿から、眼に光を宿したり、地面を踏みしめて自力で立つような、
犬らしい姿を、日々獲得してゆくのである。
彼らは、何の妖怪を退治しているのか。
ともあれ、どれだけ見ていても、見飽きることのない、命の営みである。
一方で
ラブ×3 も佳境を迎えている。
こちらはまだ開眼には至らぬか。
こちらもまた、役者としての姿を、獲得していく課程である。
光刺す眩しい劇場の舞台には、出てきたものの、未だ、自力で立つことは覚束なく、
目も見えず、耳も聞こえず、口を開いても、何言ってるか、分からない、
みたいな。
ひとつひとつ、妖怪を倒して行くしかないのである。
そんな闘いだ。
にしても
今回は、客席が近い。
迫力や臨場感は高まるはずだけど、
ボロもまた見えまくりであろう。
役者として未完成なのは、仕方ないとしても、手抜きが見えてしまうのは、致命傷になる。
ま
手を抜く余裕なんかない、駆け出しの者たちなので、手抜きはあり得ないんだけど、
気が抜けて見えちゃうような、腑抜けな感じとかね。
ビビッちゃう。
怖いところだからね、舞台は。
あんだけ憧れていたはずの、そこに立てたら死んでもいいんだと、思っていたような場所なのに
いざ、そこに立てるとなると、突然、得体の知れない恐怖が襲いかかってくる。
逃げ出したくなるような不安感。
自分の手足が他人のもののようになって、コントロールが効かなくなる。
ここ数日の稽古でも、そういう現象が多々起こっている。
稽古では、良かったんですけどねえ。
と首をかしげる、指導係の先輩たち。
有る意味、子犬と同じである。
開いた眼も、まだ自分のものではない。
しかし、だからこそ、この時間が貴いのだ。
その眼で、初めてなにを見るのか。
得体の知れぬ恐怖を超えた、その向こうに、何があるのか。
今は、迷わず立ち向かえとしか、言いようがない。
行けば分かるさ。である。
Posted by 管理者 at 19時28分 個別ページ表示 コメント ( 0 )
2010年01月28日(木)
すみだパークスタジオ 倉
昨日は、ラブ×3 の稽古。
すでに すみだパーク内の 新スタジオ(倉)に装置と客席を組み、稽古している。
これが
なかなか期待の持てる新空間になっている。
そもそも ベニサンピット みたいな本格的な公演が出来るスタジオが、すみだにもあれば良いねと、
スミダパークの方たちと、十数年前から語り合っていた。
それがいよいよ実現したワケである。
ベニサンピット なきあと、ここが新しい演劇のメッカになることを願う。
んで、その こけら落とし みたいな公演に、ラブ×3 がなっているのである。
というか、まあ、実質は試運転みたいなものではあるが。
それでも
昨日、通し稽古を見た限りでは、ここ数年、六行会の立派なホールでやってきた公演が、
ギュとつまった小空間で、役者の汗が見えるキョリとなり
荒削りだけど、ひたすら必死な情熱みたいなのは、ぐっと伝わりやすくなり、
原点に返った 気がした。
ここは扉座も本公演をしなきゃ、いけない場所であると、強く思った。
らぶ×3 を見たことがない方も、大勢おられると思うが、この機会に、新しい演劇メッカ巡業として、覗きに来てくれるといい。
建築中の新タワーも間近で、見上げられます。
そして肝心の らぶ×3 であるが
今回は、劇団員たちがいつもより大勢、担当作品を受け持ち、稽古につきあっている。
総力戦の装いで
そうは言わないけど、内心は、密かに競い合っている。
それが、緊張感を生んで、良い効果が出ていると思う。
我々のホームで、先輩たちが、入れ替わり立ち替わり、後輩たちの面倒を見て。
ここで公演をする。
劇団にしか出来ないことである。
繋がりの希薄な、ユニット 流行の昨今、四六時中一緒にいて、しかも
先輩後輩なんていう前近代的な 秩序があって、
イマドキ、流行遅れも甚だしいスタイルであるが
そこにある力は、大きいと私は思う。
そんな 新境地の らぶ×3 ご期待下さい。
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2010年01月27日(水)
FMヨコハマ トレセン で
ドリル魂 の支度に奔走の日々である。
昨日は、FM横浜に 昨年、トレセンという番組でほぼ一ト月、レギュラーとして、犬さんガンさん、を登場させて頂いたのであるが
今年も、力をお貸し頂けないかと、お願いしたところ、
快くと言う以上に、力強く、バックアップを約束して下さった。
ありがとうございます。
それで
2月になると、また、FM横浜 のトレセンで、何かが起きることになりそう。
その模様はまた、誰かのブログなどで、詳しく報告されることであろう。
あとTVKとか、神奈川新聞とか
神奈川関連、メディアは、この かながわアートフュージョン の主催者であって
これから、
いろんな宣伝を展開して下さる予定である。
とにかく
あんまり芝居を見る機会のない、人々に 予備知識なく初めて見てもオモシロイものを 格安でご提供しようという
神奈川県の催しである。
普通、こういう催しは、堅ぐるしく地味なものになりがちであるが、
異彩を放つ、この 横浜ガチンコ篇 成功させたいと、多くの人が、がんばってくれている。
とそんなことしつつ、横浜から帰ると、ニュースで
親が、七歳の我が子を、いじめて殺したニュース。
学校も情報を掴んで、家庭訪問までしておきながら、その後の、危機に対応できなかったという。
誰かに助けて欲しいと願いつつ、ついに誰にもSOSを出せず、おそらく無抵抗のままに
親に殺された 少年の無念と悲しみを思うと、
闇雲に 何かに 詫びたくなる。
折しも今、愛犬が、こちらはもう切ないぐらい、愛情たっぷりに子育てしている姿を毎日眺めているから、
余計に思う。
親が、子供を殺す、その地獄を。
殺される子供の、深い深い絶望を。
我々も今、小学校に入っているから、他人事ではない。
もしかしたら、余所からフラリとやってきた我々にだけ、発されているSOSもあるかもしれない。
通りかかった、船に、遭難した人が、手を振るように。
今日は、メンバーは厚木にワークショップに行っている。
2回目のラッキィさんエリさんの、ダンス教室。
せめてSOSを出す勇気や、気力をなくしている子が、
演劇やダンスで、ちょっとだけでも元気になって、
絶望の淵から一歩でも踏み出してくれたら。
とはいえ、その微かな救助要請信号を、重大なものとして受け取る力も、こちら側には要求される。
だけど
そんなことを、見逃したり、無視するようでは
演劇なんか、なんの意味のないものになるだろう。
そういう信号のやりとりを、大事にするのが、芝居の極意なのだから。
ポーシャの子供たちは、皆、倍以上の目方になった。
眼が開くのも、間近の様子。
体重を量るために、巣箱から取り上げるだけで、ポーシャは不安げな顔をして、鼻を鳴らす。
ナニナニナニナニナニ。
言葉通じぬ
犬畜生でさえ、我が子をこんなに守るのに。
大昔の芝居から、ある常套句ですね。
ま
本能が壊れた、昨今の愛玩犬には、育児放棄も、子殺し親犬も大勢いるそうで、
たまたまポーシャが、その母親から、そういう愛を受けて、大事に育てられた、愛を知る犬だっただけかもですが。
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2010年01月21日(木)
犬に教えられ
ポーシャが、付きっきりで、子犬たちの世話をしている。
3匹の子犬たちは、眠っているか、おっぱいに吸い付いているかのどちらかだ。
はじめは、不眠不休で、そんな子犬たちの世話をしていたポーシャだが、さすがに疲れと、慣れも出てきたようで
時々、カラダを投げ出して、眠っている。
しかし、そんな時も、子犬たちは、必死におっぱいに吸い付いている。
両手で、ぐいぐいと母のお腹を押しながら。
その力の、強さと言ったら。
本当にグイグイと肉がきしむ音が聞こえるようだ。
今日は、家で ドリル魂 ガチンコ篇の台本作りを一日やっていた。
なので初めて、一日中、この親子を見ることが出来た。
すると時々
ポーシャが子犬たちの巣箱から、一人抜けだし、呆然としている姿を目撃した。
疲れ果てた、眼である。
そりゃたまらんだろう。一息も付きたくなるだろう。
ご飯を食べているときも、おっぱいには必ず誰かが吸い付いているのだ。
私には子供がいないので、
初めてじっくりと眺める、母の死闘である。
とにかく己の身を、我が子に惜しみなく差し出して、与え尽くす。
理屈抜きの 無償の愛 である。
子犬たちは小さいが、
ポーシャだって、まだ小さい、ぬいぐるみみたいな、子犬だ。
それが顔つきだけは、きりりと締まり、常に辺りに気を配っている。
イビキをかいて寝ていても、わずかな物音ですぐ目を覚ます。
たくましく、頼りになる母の姿である。
芝居で、母だの父だの、書き飛ばしてきた。
もちろん人間の話だけど。
でも
母が持つ、子への執着。
その凄まじさ、烈しさ、強さ。
現代的なドラマが探る、ヤワな関係性を超えた、神話的なその繋がりの有り様を、思い知る。
胎児たちは、へその緒に連なる胎盤とともに、この世に登場してきた。胎盤は、この世に出た途端、処理されるべき汚い肉片に変質するワケであるが
この肉片こそが、母と子の命綱である。
理屈や、言葉では捕らえきれない、圧倒的なリアリズムがそこにある。
今も、この親子の間には、見えぬ胎盤があり続けているのだろう。
それを人は 母の愛と 呼ぶのかもしれない。
輝く細かな絹のようだった、ポーシャの毛が、パサパサになってきている。
でも、その姿が 髪振り乱した鬼神にも似て、凄みを帯びて神々しい。
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2010年01月19日(火)
横浜ガチンコ篇
昨日は、ドリル魂 横浜ガチンコ篇 の音楽打ち合わせ。
今回もまた新ネタの投入である。
音楽監督、歌唱指導の両先生と、一年ぶりにお会いした。
んが
何だか、二ヶ月ぶりぐらいの感じ。
時間が早く過ぎる気がするのではなく、現実に、早くなっているのだと、
国立大学理系卒の、ギタリスト、長谷川監督は、新説を語っていたが、本当にそんな気がする。
そもそもポーシャを見ていて、思う。時間の不思議。
交配したのが、11月のこと。
そしてもう生まれている。
さらに子犬たちは、半日で10グラムぐらいずつ、目方を増やしている。
明らかに、時間の経過が早い。
乳離れも、アッという間だろう。
ちなみに子供たちの行き場は決まっていない。
犬舎の先生からは釘をさされている。
たとえお知り合いにも、ただでお譲りしてはいけません。
この子たちのプライドのためにも。
何も知らぬ我々に、手取り足取り、犬との暮らし方を教えて下さる先生である。
今回のお産でも本当に親身に支えて下さった。
だからこのアドバイスも、ありがたく承引仕るのであるが、
にしても
この犬世界に踏み入って、かれこれ三年。
昔、拾ってきた犬を庭先に置いておくことが、犬を飼う ということだった時代しか知らぬ者にとって、びっくりすることが多いが
この子たちのプライド って。
何も理解していない、父犬モーは、今朝もカーテンに、しっこをかけて、怒鳴られていた。
そんなお前のどこに、プライドがあるのか。
しかし現実的には、これにて、うちも登録上、ヨーキーを繁殖させる犬舎を構えることになるのである。
いわゆる ブリーダー になったのである。
けれど
今のポーの様子を見ていると、
この子から、どうやってこの子供たちを連れ去るのか。
想像もつかない。
気が狂うんじゃないだろうか。
とはいえ、この上に3匹も増やすわけにはいかず、
その時は、しばらく先のこととはいえ、何しろ、時が疾走しているので、体感的には明後日ぐらいの問題であろう。
んで今日、明日の問題は
打ち合わせ、と稽古。
今日は、錦糸町に
ラブ×3
今回は、乱童 の上原英司さん と 経済とH の佐藤治彦さんから、短編を提供して頂いている。
佐藤さんの方が私の担当で
それを中心にやってくる。
すみだパーク内に生まれた新小劇場 ソウ 倉庫の 倉 を○で包んで ソウ である。
客席もここならではの配置にして、久しぶりの小空間でのラブ×3だ。
ラブ×3 もまた、六行会 でやったばかりの感じなのに、もう一年経っている。
しかし犬なら2回お産のある月日だ。
我ら人間も、大きな成果を見せねばならぬ。
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2010年01月17日(日)
ポーちゃん、母になる
昨日、ポーシャ(ヨークシャーテリア♀)が出産したのだった。モーツァルト(ヨークシャーテリア♂)の子である。
十六日は、出産予定日ではあったが、犬はたいがい夜に産むと聞いていたので、ちょっと油断していた。それが早朝に破水し、いかにも、そんな気配が漂ってきたのだった。
2匹の実家である、犬舎の先生から、夫婦で事前にいろいろレクチャーを受けていて、
へその緒も、この手で切り取る覚悟で待機していた。
しかし
朝からの異変で、しかも妻は、仕事に行かねばならず、ただ一人、寝ぼけた状態で、非常事態に放り出された。
お互い仕事があるので、ここは辛くても、どっちかでやるしかないと、打ち合わせはしておいた。
ま、夜いないことの多い私がその役目に、当たる可能性は低いと油断していたのだが。
それでも、ムツゴロウさんのテレビとか、大好きで、ガキの頃からずっと見続けてきた身である。
一人で見事にやり遂げて、この日記で自慢してやろうと密かに決意も固まったのである。
ところが
現実はそんなに甘くなかった。
数回の陣痛を経て、ポーシャの局所から、何かが出てきた。羊膜だろうとすぐ分かり、いよいよ来るかと、身構えたのだけど
そこから、何も動かなくなった。
お腹が苦しいらしく、ポーは、ハアハアとして、時に腹部を大きくなげうたせる。
でも、お尻から、ちょうちんのように白い膜が膨らむだけで、何も起きない。
こんな早朝から、電話連絡で、先生が指示を送って下さっていたのが、心強かった。
それを報告すると
大事にしたいので、今から、病院に行って下さい、とのこと。
そこで慌てて、お尻から何か出したままのポーをタクシーに乗せて、獣医さんのところに運ぶ。
ここから、逐一書くと、えらく長いドキュメントになるので、いつかちゃんとしたものに纏めるとして、
結論から言えば、
初産のポーシャ、どえらい難産なのであった。
4匹いることは、事前の診察で分かっていたけど、もともともカラダが小さめの上に、陣痛が弱い、と。
帝王切開の必要もあるかも、と説明を受けた。
犬舎の先生も心配して下さり、病院に駆けつけて下さった。
で、これはひっかかっているかもだから、引っ張り出しましょうと。
病院に運ぶ間に、何かが動いたらしく、白い膜の中に、小さな足先だけが、見えだしていたのである。
で
先生と、ドクターで、胎児のカラダを掴んで、引っ張りだし始めたのであるが、これが、途中でどうにも動かなくなった。
私はもう半泣きで、苦しがるポーを押さえていた。
アタマがひっかかってる。
そして、たぶんこの子は、助からない。
でも、この子をうまく出さないと、あとの3匹とポーにも危険が迫る。
でも慎重にやらないと、首が抜けてしまったりすることがあるのだそうだ。
何とか助かってくれ、と神に祈った。
何の神様が分からない、とにかく、何か大きな力に向かってだ。
ドクター二人が、取りかかってくれて、ポーの局部をこじ開け、ようやく第一子を取り出した。
その子は男の子だったけど、すでに息はなかった。
事前のレントゲンでは、アタマが通るサイズだったはずなのだが、初産なので、骨盤がうまく開かなかったらしい。
とりあえずポーは、一息を付いた。
見ているだけで、こちらのカラダが痛くなるような、ことをされているのに、いつものつぶらな眼で、こちらを見上げている。
なにもしてやれない自分が申し訳なく、アタマを撫でてやるのが精一杯であった。
その手をポーは、静かに嘗め返す。
その悲しいことと言ったら。
先生たちはこれからの対策を話し合いだした。
促進剤とか、帝王切開とか。
おりしも、その時、また局部から、何かが出てきた。
今度は、黒いものである。
付き添っていた私は思わず叫んだ
わあ、出てきました。
黒いのは、羊膜の中に、しつかりと子供がいたからである。
第一子が通り抜けたことで、少し道が出来たていたようだった。
その子は、先生の介添えで、さつきまでの悪戦苦闘が嘘のように、意外なほどスルリと、この世に出てきた。
でも羊膜の中で、ぐったりしているように見える。
先生とドクターが、羊膜を破り、へその緒を切り、タオルで顔や、カラダを吹き始める。
すると、手足をバタバタと動かしだした。
キューンと小さく鳴き声も立てた。
男の子である。
先生が、ポーの乳首を一つつまみ、ミルクを絞り出す。
そしてそこに生まれたての子の、口をあてがった。
すると、男の子は、たちまちそこに吸い付いて、ミルクを吸い始めた。
ポーが、子犬の全身をペロペロと嘗める。
ポーちゃんは、子供の面倒をよくみるお母さんになるわ。
先生の声を聞きつつ、初めて見るその情景に心が震えた。
美しいとか、感動的 とかいうのものでなく
そこはかとなく神聖なものであった。
その後は、男の子、最後に女の子が、続いて出てきた。
妻も、その次の子からは、登場に立ち会うことが出来た。
第一子の犠牲によって、3匹が、誕生した。
犬舎の先生とスタッフの方と、病院のドクター二人とが全力で支えて下さり。
午前6時前から始まって、最後の女の子が、お乳に吸い付いたのが午後12時過ぎであった。
犬は、安産の象徴と違うんかい、と思いっきりツッコミを入れる余裕が生まれたのは、ポーと子供たちを無事に家まで連れ帰った後であった。
そしてしみじみ思った。
こんなこと、俺一人で、どうやってやり遂げよというのだ、と。
まあ
今回の場合、ちょっと特別ですよと、ご説明は受けたが。
ともあれ
現在、母子共に元気で、3匹はずーっとお乳に吸い付いている。
巣箱の掃除とか、体重測りとかのために、ちょっと子犬を動かさなくてはならないのだけど
その度にポーは、クウンクウンと、声を上げる。
片時も、子供たちを離したくない様子だ。
ポーはたぶん昨日の朝から、今日までほとんど寝てなかった。
今日の夕方、いよいよ限界になったか、少し慣れて来たのか、
ついにゴロリと横になって、イビキをかいた。
さらけ出された、お乳に、まだ眼の開かぬ3匹がぶら下がる。
それをじーっと見ていて、さっきまた、ちょっと涙が出た。
旦那でお父さんの、モーツァルト君は、まったく事態を把握してしてなくて、相変わらずボールで遊ぼうとじゃれついてくる。
お前だけ、なーんも変わってねーな。
まったく
男って、何なんだ。
とワシも思います、世のご婦人方。
Posted by 管理者 at 23時04分 個別ページ表示 コメント ( 3 )
2010年01月14日(木)
ドリル魂 また横浜で
ドリル魂をやります。
当初は、昨年版の再演でいこうという予定だったのですが
伊阪クンが、スケジュールがなくて、渡り廊下走り隊 も、無理っぽいということで、
キャスト変更し、それによって、また、新しい展開が、生まれることになりました。
で、さらなる進化版でお届けします。
森田成一 さんは、人気声優で、こないだまでやっていた 乱童 で出会いました。
声優ですが、芝居も、アクションも出来るし、歌も歌える万能俳優です。
ファイナルファンタジー というゲームで、キャラクターの動きを作るモデルの仕事をしていたところから、
ついにその声まで演じるようになったという人です。
だから、そもそもカラダを動かす方が専門だったのだそうです。
正道会館で、空手もやっていたらしく。
ま、おおよそ声優らしくなく、我々はアニキと呼んでましたが、
ドリル魂 にはうってつけの人です。
実は 乱童 の稽古中から、誰よりもメットが似合うし、一番現場に置きたい人だなと、思っていました。
今、そんな彼の個性を最大限に生かせる役割を作っているところです。
伊阪クンが難しそうだと分かったところで、すぐに、森田クンの芽はないか、検討を始め、
忙しい人なんですけど
本人も乗ってくれて、今回の出演が実現しました。
ハラハラするような、過密スケジュールだと思うんのですが舞台と聞くと、食いつかずにいられないらしい。
信じられる俳優です。
渡り廊下は とてもザンネンだったんですけど
今、最も勢いのあるところなので、しょうがありません。
しかし年長組の
なっちゃんと はるごん の出演が実現しました。
これまた 乱童 で なっちゃんには、きっちり芝居をやって貰ったのですが
はるごんは なっちゃんに負けず、芝居が好きで、稽古場や劇場にも 何度も遊びに来ていました。
でも遊びというより、真剣に稽古を見てて、
将来舞台女優になりたいと公言している、その思いに、嘘はないなあと感じていました。
だから
何か、またチャンスをあげたいなあと思っていたのです。
なので、今回、継続して出来ることになって、良かったです。
前回の時は、出会い頭で、エイヤアと勢いで行くしかないみたいな感じでしたが
今回は、成長を見せなきゃ、いけないところです。
はるごんには、今回初参加の後輩お二人の手本になるような、底力の発揮を期待したいです。
今回は、彼女らの後輩の、菊地あやかさんと岩佐美咲も参加してくれます。
そんな
ドリル魂に ご声援をお願いします。
特に若い人に、優しく。チケット代もかなりお安くなっています。
東京で、やってと、言われますが
神奈川県が、舞台芸術の振興のためにやってくれて、それが実現して、こんなことが可能になっているのです。
ここでしか出来ない
そしてまた新しい
ドリル魂 です。
どうぞ、お見逃しなく。
これがなくちゃ、春が来ません。
また、バーッと騒ぎましょう。
Posted by 管理者 at 11時14分 個別ページ表示 コメント ( 3 )
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