32年間

 いろんな人が見に来るワケであるが、中には久しぶりの人もいる。
 一昨日は、元劇団員の女性。

 善人会議と名乗っていた、終わり頃に在籍していた。
 この人がお嬢さんを、連れてきたのだが。
 このお嬢さんが、AKB48のチームAの  岩田華怜ちゃんだ。

 仙台で被災して、東京に引っ越して頑張ってる中学3年生。
 て
 一昨日会うまで、実は私もよく分かってなかったんだけど。 

 懐かしさで、芝居前のロビーであった時から、もう涙ぐんでいる母と私である。
 カレンちゃんは、その母を母のように微笑んで見守りつつ、花束なんかくれる。
 母がお世話になりました、って。

 時はすごい仕事をするね。
 
 終演後、ちょっと話す時間があった。
 仙台の頃はミュージカルをやっていたカレンちゃん、いつか扉座に出たいです、とか言う。
 しかしそうなると、母娘で扉座ですよ。

 かるくめまいを感じつつ、
 来し方行く末を思った。
 ぜひ実現させようじゃないか。
 劇団があるうちにね。

 あとカレンちゃんを応援してね。
 渡り廊下走り隊 の応援から、扉座を見て下さるようになった方たちもケッコウいて下さるんだが、
 走り隊 とともにカレンもよろしく。

 元研究生たちもやってくる。
 もう少しで20年になる研究所だ。

 舞台を離れ新たな道を進んでいる人、まだ頑張ってる人。
 それぞれに、元気。
 こっちは半分、名前を忘れてたりするんだが

 顔を見れば思い出す。
 ラブ×3の演目と共に。ああ、アレやったヤツな。

 元研といえば、今、舞台でバイオリン弾きつつ、いくつかの役を演じている
 瀧川駿 も元研である。今はフリーで役者の道を歩んでいる。
 今回バイオリンの腕を見込んで、客演のカタチで招いた。
 とはいえ、元研。
 仕込みもバラしも遠慮なく手伝わせているけれど。

 バイオ君も良い仕事をしてくれた。

 とりあえず劇団の枠はあって
 扉座という看板はあるけど

 実は、この長い歴史の中、いろんな扉座と、その前身の善人会議があり
 みんな、ある意味、ファミリーであり、同志であり、仲間であり、師弟であり。
 その積み重ねと総体が扉座であろう。

 そもそも任意団体なんだよ、劇団扉座は。
 有限会社扉座は法人だがな。
 
 来し方を、振り返れば、長い長い道のり。
 もう一回、ここを歩いてみろ、走ってみろと言われても、
 たぶん、ケッコウです、無理ですと断るだろう。
 
 ひとつひとつ、無我夢中でやってきて、気が付いたら、こんなとこまで来ちまった。
 もう帰り道も分からない。そして日暮れ近し。

 そしてまたひとつ、宿場までの旅が終わろうとしている。
 『バイトショウ』あと4回。
 お陰様で、見た方からは、おおむね喜んで頂いていて
 頑張った甲斐があります。
 最近は心地よい疲労感に毎日、包まれボーっとしています。

 さて今夜は雨が強そうです。
 
 どうかお足元にお気を付けて、ご来場下さい。
 今夜と明日マチネは、今からでもまだ、見やすいお席ございます。

 楽イブと千秋楽もキャンセルなどもありますから、
 とりあえず劇団と、劇場に問い合わせてみて下さい。

 では劇場で。

  
 


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