無謀ナイト と 芸術監督シートat厚木市文化会館

 扉座公演が近づいてきた。幻冬舎プレゼンツ『郵便屋さんちょっと』再演。

 この公演で、新宿は紀伊國屋ホール公演の22日の夜 学生無料招待 ☆無謀ナイト
 厚木市文化会館公演 7月2日 25歳以下無料招待 ☆芸術監督シート

 の企画があることをFacebookで紹介し、その記事の拡散を皆さんにお願いしたところ、350近くの方が、情報の拡散に協力して下さった。
 賛同してくれて、ありがとうございます!

 この企画は、幻冬舎様、厚木市文化財団の、若い人をもっと劇場に呼ぼう!という情熱的なサポートによって成立しています。
 
 そもそもは私が、厚木高校に入学した時、潰れかけていた演劇部に、たまたま名前を貸すだけの約束で入部したんだけど、その演劇部の先輩たちに誘われて、桜木町・青少年センターでの、つかこうへい事務所『熱海殺人事件』を見たことで、すっかり演劇のとりこになり、
 たまたまが、運命へと変わり、劇作家への道を歩むことになった。
 ということがあって。
 その時は、つかこうへいの名も知らないし、それほど見たいとも思わなかったんだけど、先輩がチケットをくれるというので、タダならばと思ってワケもわからぬまま、ついていった、という事情でした。

 当時、青少年センターは、話題の舞台を次々に招聘しては、県下の演劇部員に格安で見せるという、すごいことをやっていたのです。
 この時もチケット代金は500円。だから先輩にも奢れた。(それでも立派な先輩たちよね、お小遣いから出したんだろうから。素晴らしい人たちです!)
 つかこうへいが、そろそろ演劇界の寵児になるころとは言え、古い演劇人たちからは邪道だと激しく批判もされていたころで、公共ホールが招聘するなんて、きわめて画期的なことであったようです。

 しかし、古臭い新劇とかをお勉強的に見るんじゃなかったからこそ、若い私たちには、余計にぐっと来る舞台だった!

 そんな縁もあり、神奈川県知事・黒岩さんが懸命に推進するミュージカルを柱とした文化事業マグカルにおいて、かつての隆盛が嘘のように消え、すっかり廃れて取り壊し寸前にまでいっていた青少年センターの復活活動に、使命と思って私は取り組んでいるワケであります。
 個人的には、聖地を守る聖戦と思って!(ちと大袈裟ですが)
 それはともかく。

 よっぽど程度の高いおうちに生まれでもしない限り、普通の子は、劇場なんかとは無縁に育つのが、今も昔もたいして変わらない状況と思われます。格差が広がる今の方が、深刻かもしれない。
 青少年センターも今はそれほどの予算はなくて、とてもそこまでのことはできませんから。
 せめて学校が、予算作って、劇場に連れてきてくれればよいんだけど、そういう活動も全国に広く行き渡っているとは言えませんしね。

 今の日本では、近くの誰かが、たまたま強く奨めて、或いは誘って連れて来てくれないと、芝居を知らぬままに人生を送ることは、むしろ一般的なのです。
 私は、ついに今年、16歳で描いた処女作から数えて、劇作人生40年を迎える、正真正銘演劇一筋の男であるわけですが
 その私が、あの日、先輩のチケットをたまたま手に入れなかったら、たぶん演劇なんかやっちゃいなかったろうという話なわけです。
 ホント見なきゃ、知らないままだから。演劇がとんなに面白いモノか、なんて。

 そんな状況をわずかでも動かせれば、大勢の方のお力添えを得て、無料公演を実現させた甲斐もあるというものです。
 昨年やって、好評だったものに、また手を加えて、さらに練り上げて、まずは劇団にとっての聖地・紀伊國屋ホールに乗り込みます。
 若い人たちにも、必ず喜んでもらえるものだと自信をもってお届けします。

 こういうことをいつも出来たらいいんだけど、そうはいかぬのです。
 いろんな幸運と思いが重なって、実現したことです。
 ぜひ、若者たちにお声がけを!
 
 しかも、つかこうへいの『郵便屋さんちょっと』ですから。(そのままじゃなくて、かなり扉座版ではありますが)

 皆様の更なるお力添え、よろしくお願いいたします。

 また、大人の皆さまにおかれましても、ぜひ、ご高覧頂けますよう、伏してお願い申し上げます。

 

 

 
 
  


  
 

 
 
 
 
 
 
 

 










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