#江戸のマハラジャ あと少し
私がこうして日記を更新するのは
① どうしても訴えたいことがある時
② ぜひ書き留めたいことがある時
➂ 必死に宣伝したい時
のパターンがある。
すでにお気づきと思うが、今回の突然の日記更新ラッシュは、主に ➂ の理由である。
厚木を仕込んでたあたり、東京公演は壊滅的状況で、もしかしたら、舞台に乗る人間の数が、客数を上回るのではという危惧さえあった。
以前泊まった、バリ島の高級リゾートホテルがお客様お一人に対して、マンツーマン以上のスタッフ体勢でケアしていると、売り文句にしていて、確かに分厚いケアだったが。
それ以上の対応である。
しかしこっちは高級ホテルじゃねえんだから。舞台でマンツーマン、もしくはそれ以上体勢でお客と向かい合うのは、お互いに辛い。
で、なりふり構わず、発信作業をしてきたわけだ。出演者も総力で。
幕が開いて、つまらんといううわさが流れて、お客さんが来ないと言うなら、それはもう仕方のないことだが、幕開き前なんだからな。
新感線公演のプロデューサーの細川さんと、以前、松山大街道あたりでご馳走になりながら、話して印象的だったのは
今、舞台の公演で、売り出しと同時に売り切れないようなのは、それで失敗だから、という言葉。
常に即完を続ける希代の大プロデューサーならではの、強気にして頼もしきお言葉であった。
その言葉に反感を感じる人も少なからずいるだろうけど、ロングランシステムが確立していない、我が国の演劇事情では、大きな説得力を持つ。
笑っていいとも、とかに役者が出て舞台の宣伝するでしょう。間もなく開幕です、とか。
アレ出て来るたびに、ああゼンゼン売れてないんだな、と思うでしょ。
そもそも今、テレビなんかで告知しても、たいして人は動かないのに、ヤバい状況なんだねと、それを宣伝してるような逆効果なんだよ。
ロングラン可能ならば、幕開き当初はガラガラだったけど、徐々に評判が上がって、延長続演からのロングランに至った、というのもありだけど
わが国では日にちが決まってるから。とりあえず一回バラし、再演の機会を待つしかないんである。しかしいくら中身がよくても、一度採算の採れなかった舞台の再演はまず有り得ないのである。よっぽどプロデューサーに自信があるか、捨て身の意地でも張らない限り。
ちなみに、我が扉座、チケット販売と同時に完売、ということは長い歴史の中で一度もありません。個人的には、そういう公演に関わったこともあるけどな。
劇団では皆無。
一度で良いから、そんな目に遭ってみたい。
ただね、
あらかじめの、満席完売は確かに気持ち良いし、特に私のような経営者にとっては、ぜひそうしたい理想なのだけど
クリエイターとしてはね、ちょっと寂しさを感じることもある。
だって、舞台の仕上がりに関係なく、盛り上がってるという話だから。
再演は別だよ。再演は、発表から盛り上がってくれなきゃ、何でやるのか、分かんなくなる。
贅沢なことを言うなら、中身で評判とって、お客さんを得たい。増やしたい。
劇団員たちには、そんなこと絶対言わせませんよ。
そんな呑気なこと言って、大赤字くらって借金背負うのは私なんだから。
あくまでも、一クリエイターとしてね。
そういう意味で #江戸のマハラジャ 社長としては甚だ、頭の痛い滑り出しでありました。(※厚木公演は、客席もほぼ埋まって、けっこー盛り上がったのに)
すわ 高円寺にて死す、これにて解散か、と。
ぜんぶ犬飼のせいにしよう……と。
しかし、総出の宣伝の甲斐あり、また開幕してから、舞台を見た少なからぬ皆さんが好意的なツィートなど拡散して下さったお陰で、じわじわと埋まり始めています。
皆で精魂込めて作った作品がピンチを救ってくれるような、理想的な大団円に至るまで、あと少しというところ。
にしても、関連業者でも親戚でもないお客様がね。
扉座はおすすめ!とか。
江戸のマハラジャ 見るべき!とか。
世界に発信して下さっている書き込みなどを見る度に、有り難くて涙が出ます。
昔は口コミとか言っていたものだと思うんですが
今は、それが目に見えるカタチで、我々の前に並ぶので、喜びも深いです。
目下、そういうご声援を一番の頼りにして、日曜日までの公演に全力で臨んでおります。
明日火曜日の7時から、公演再開。
熱いご声援に感謝しつつ、その思いに報いる決意を更に高めて……
皆様のご来場、心からお待ちしています。