パズル

 劇団も
 みんなアチコチ、忙しいのである。
 
 六角だけじゃなくて、重量挙げとか、専門学校の講師とか、
 かくいう私も、4日は『独眼竜』の初日が大阪であるので、稽古を休むし。

 代役を立てつつ、その時、いるメンバーで出来るシーンを稽古していく。
 そして、揃うときに合わせるのである。

 そういうのを稽古を、縫うとか言うのだけど、
 
 まさにパーツの縫い合わせである。
 でそのパーツでは自然でも、通してみて、初めてわかることもままある。

 そんな、メンバー勢揃いの通し稽古が、今日やっと出来る。
 一昨日とりあえず通したけど、重量上げと、映画ロケでふたり抜けだったからな。

 今日、全貌が分かる。

 自分で書いてて、演出して、ここまで分からんのか、という感じだけど
 そりゃ、だいたい見当は付くが、実際のところ、すべて分かってはいない。
 やっぱり通して分かることがあるのだ。

 役者も通しで大きく変わる。
 やってる最中から、稽古とは違うことになったりする。

 だから、通し稽古は何度もやる。
 やっては、修正し、
 またやって修正する。

 まあ今のタイミングで、そんな通しが出来るのは、順調に来た証ではある。
 ぜったいムリと思われたスケジュールのなか、ちゃんと台本も書き上げて、稽古に入ったし。

 今のところホンの大きな修正はない。

 ケッコー面白いじゃないのと、思いつつ毎日稽古場にいる。
 写真なんかに撮ると、殺陣シーンが多くて、何だかアクションものみたいだけど

 主役の六角は、殺陣はやんないからな。
  
 実は、そういう表層とは違うところにこの舞台の本質はあるんである。
 しかし、それを簡潔な言葉にしてお伝えするのはちと難しい。

 まあ、観ておくれとしか言いようがないんである。

 でも、
 扉座にしかできなくて、オレにしか書けない、しかも今の私でなくちゃ書けないことを書いた、という気がしている。

 全貌が起ち上がりつつある今、我ながら、このタイトな時間割のなかで、よくこんなこと思いついたね、と感心している。
 軽いエンタテイメントに見せかけつつ、個人的には意外に骨太のドラマでなんだぜぇ、とお伝えしたい。
 ま、人がナンというかとはさておきな。

 天下茶屋のようで天下茶屋でもない、新作になる。


 
 大いに期待してくれたまえ。

 

 
 
 
 


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