課題に向けて

 座・高円寺での イベントが終わった。
 見に来てくれた皆さん、どうもありがとう。

 
 私は、劇場を体験する特別講座と、
 つかこうへいさんの仕事と人を語る座談会 を担当した。

 特別講座は、昨年に続いて2度目。昨年は田島幸とガンちゃんに手伝って貰ったが、今年は アトム巡業で不在なので、
 俳優助っ人を リサに頼んだ。

 これは去年の下地もあったので、ちょっと進化していて
 すっきり整ったのではないかと思う。

 んで
 そこからすぐに 座談会

 これは私の手に余る 大課題であったな。
 マキノさんと、ホスト役をしていたんだけど

 会場に充満する、多くの関係者や、ファンの人々の、つかさんへの思いを、どれほど汲み取れたか反映できたか。
 はなはだ心許なく、無念の思い有り。

 もっともそもそも
 そんなもの、ちゃんと汲み取れるはずもないのではある。
 
 つかさんを愛した人たちの分だけ、つかこうへいがいたのだ。

 でも、そんななかで、合間にリーディングを挟んであったことがとてもヨカッタと思う。
 北区つかこうへい劇団の、メンバーの好演もあり、また、演出のマキノさんの、深きつか作品愛も有り、

 劇作家協会としての催しらしい、何よりも作家の言葉が輝く集会になった気がする。
 
 主に、第一期というべき、休筆宣言前の作品のリーディングであったが

 その言葉の、古びていないこと。
 今も新鮮に、噴き出して笑うしかない、セリフのやり取り。これに驚く。

 いのうえひでのり氏も語っていたように
 そのまんまビンテージ公演とかのカタチで復活上演やっても、まったく古くさくなく上演できるんじゃないかと思った。

 にしてもなあ
 十代の頃、心の底から、大好きになり、憧れた人が亡くなり、
 その人を、偲ぶ会を、今、こうして自分が運営している。

 この場にいる、巡り合わせと責任と。

 何だか、ずいぶん遠くに来てしまったなあ、と寂しくなり
 しかし、同じ時代を、よく似た感じで生きてきた、

 マキノさんとか、いのうえさんとか、平栗さんとか

 そんな人たちが、じっと目を閉じて、つかさんのセリフを聞いている、その姿を見ていると、

 不思議な同志感みたいなものを感じずにはいられなかった。
 特に、一緒に、弟子活動とかしたワケでもないし、
 こうして一同に会したのも、実は初めてみたいなもんなんだが、

 我々は つかチルドレンだよな、と思った。

 
 さてそして私は
 ここからまた、創作活動に。

 新作に取りかかる。




 あと
 2年、ドリル魂を続けてきた、かながわアートフュージョン、
 今年は、ガラリと変えて、芝居です。
 かつて、セゾン劇場といっていた、劇場のプロデュース公演のために書き下ろした、リボンの騎士
 タイトルは、手塚治虫のマンガだけど

 実際の主なストーリーは、とある高校の演劇部の物語である。リボンの騎士は、その演劇部が上演しようとしている演目である。

 その作品を、今回初めて自分で演出するのであるが、
 主な出演者を、ごく若い、俳優で固めてやりたいと考えています。

 それも
 プロアマ問わずの完全オープン形式で。

 高校の演劇部員も当然のこと、どっかの芸能事務所の所属新人でも良いし、劇団の若手でも良い。

 目下は
 かつて、井ノ原クンが演じた、高校生の男の子の主役も、
 鈴木蘭々さん、一色紗英さんが演じた、高校生女子も、

 まったく白紙で

 空けてある状態だ。
 

 その応募の締め切りが、今月末になっている。
 お役所の管轄の催しなので、進行がチト早いが

 夢を抱く若者たちは、このチャンスを逃さぬように。

 大人たちは、そういう若者たちに、このことを教えてやっておくれ。


 
 


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