そろそろ

 正月に太らない。
 これがなかなか難しいわけであるが、実を申して昨年末より、心強い防御兵器を得たのだった。

 ウイー である。

 なんか、酔っぱらってるみたいだけど、酔ってるんじゃない。
 ウィー だ。

 これでゲームというか、屋内バーチャル体操のようなものに取り組んでいる。

 まあ、知ってる人は知ってるだろうけど、これが良くできたモノで。

 スゴイ時代だね。

 いつかSF映画で観た、光景である。
 トータルリコール だったか、まだ知事になる前の・シュワちゃん が主演で、シャロンスートン がその奥さん役で ちょっとだけ出てた。

 このシャロンが、未来の部屋の中で、バーチャル・テニスを色っぽい格好でやってたんたけど、

 これはそのまま現在我が家にも出現した。
 ウィーワールドである。

 うちでは、色っぽい格好の シャロンがやってないだけのことだ。

 しかし、ここまで来たら、バーチャルな、セクシィ・シャロンとの家庭内対戦も、
 もうそこまで来ているのは間違いない。

 基本的に、ファミコンの時代から、ゲームにハマったことはなかった。

 でも、この ウィー はもはやゲームではなく、
 家庭内、ジムというか、
 広場である。

 当然、広場なんて呼べるような場所じゃない、
 猫の額の リビングが、
 昔の 砂場、鉄棒付き公演になってしまう、この不思議。

 ともあれ、このお陰で、体重は増えなかった。

 
 2日は、歌舞伎座で、古式顔寄せ手打ち式というのに行った。

 歌舞伎役者200人以上が勢揃いして
 今月から歌舞伎座さよなら公演のための、興業に入るというのを記念して
 手締めをするという、

 儀式を見せ物にした企画である。

 特に、どうってことはない、身内だけの儀式のはずのものだけど、

 こんだけ一同に 歌舞伎役者が揃うと、それだけで見せ物になるという
 話である。
 これだけの勢揃いは、何十年に一度らしい。
 何しろ、今回は、このために、全劇場が初日を遅らせたのである。
 で、大阪の舞台に出る人たちも、ここには駆けつけていた。

 
 そりゃたいした一体感だと、感心する。
 我が扉座でも、今や、勢揃いは難しいのである。
 
 どんな行事も、誰かしら、本番とか、抜けられない稽古とかが重なって、不在だからね。

 なもんで、
 正直、私も、現在いったい誰が、正式に劇団員なのか、よく分かってないような状態である。

 今年は、扉座通信の ご挨拶覧によって、それがだいたい把握できたが。

 歌舞伎役者は
 あれ、全員、松竹との契約社員みたいなものなんですね。

 みんな人間国宝にもなろうかという、伝統の継承者たちなんだけど、
 実はそんな人たちを一企業が、束ねているのね。

 ここら辺の、俗っぽさというか不思議さが、歌舞伎の面白さともいえるわけで、
 まあ、これが文科省管理なんかになったら、
 たぶん、歌舞伎も終わりでしょうからね。

 そりゃ内部ではいろいろあろーけど、
 こうして、一業種で、とりこぼしなく一つの固まりになっている、組織は強かだわなあ、 
 と思いつつ、その歴史的光景を眺めていたわしであった。

 

 

 

 
 
 
 
  
 


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