パンフ、あげるんだった。と思ったこと。

 公開リハーサルを無事終えた。
 オープニング公演に、参加した懐かしい市民の顔もチラホラと。
 小学生だった女の子も、すっかりお姉さんぽくなっていたりして。

 舞台稽古は1日半、あったけど、
 結局、公開リハーサルが、本当に初通しのゲネになった。

 直前まで、アレコレと直しもあり。
 そのために、テクニカルなところで、数カ所、ミスはあったけど、
 役者のテンションも高く、
 有料でも良い、上演だったと思う。

 小学校の低学年みたいな子も大勢いて、
 その子たちは、完全に 映画の『どろろ』を期待して、親子で来ました、みたいな感じだったので。
 うちのオッサン『どろろ』版 で大丈夫かと、ちと不安になった。

 でも、
 子供たちも
 騒ぎもせず、最後まで食い入るように、見てくれた。

 終わってからロビーで、今回特別に創った、手塚プロとのコラボ・パンフを
 三年生ぐらいの少年が、手にとって、むさぼり見ていた。

 開演前は 扉座とは いったい何なのか、集まったお客さんたちはよく分かっていない、感じで
 微妙によそよそしく
 パンフもそんなに売れていなかった。
 
 でも
 終演後は、がらりと変わって予想以上に売れた。
 芝居が受け入れてくれた、証であると信じたい。
 
 のみならず
 そもそも
 今回パンフは、原作のマンガも収録していて、ほぼ雑誌のようなボリュームのスペシャル版である。

 その少年の近くには、お母さんが佇んでいた。

 この公演は、無料公開リハーサルである。
 ホールにハガキを出して、抽選で当たった人たちだ。
 
 なので
 
 パンフぐらい、買ってあげてよ、お母さん、とちょっと離れたところからその様子を見つつ、念じた私であった。

 給付金も出たでしょう。子供はちょっと高額なのでしょう、と。

 んが、
 結局、少年は、ついぞパンフを手にせぬまま、お母さんにせかされて、帰って行ったのだった。

 思わず、走っていって、少年に進呈しようかと、思ったワシであった。
 ま、
 イチイチそんなことしてたらキリがないと、思いとどまったが。

 一晩寝て、
 今思えば

 この先、そんなに子供が見に来ることなんか、ないんだから、あげておけば良かったと、ちょっと後悔の私である。

 だって
 少年は、それをすっごい宝物を見るようにして、それを見つめていたのだから。
 
 それは、初日の舞台を終えたあと、目撃する風景として、限りなく幸せな光景だった。
 

 追伸
 あと
 
 明日、月曜日の午後9時から、FM横浜の人気番組『トレセン』に
 轟組のイヌさんと、ガン平さんが、乱入するらしい。

 リスナーの方は、ぜひ反響のファックスなど、お願い申す。

 
 
 


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

アーカイブ