志ある 若者来たれ
今は角館から書き込み中。
これから アトムの通し稽古。
終えて今日東京に帰り、明日明後日と 劇団研究所のオーディションである。
観るよりも、やりたい人が多いのが、今の演劇状況である。
だから、リボンの騎士にも ノーギャラなのに、二百人も出演希望者が集まる。
それは良いけど、
本当にプロになって、この世界で生きようと思ったら、地道な努力はいるぜ。
誰が観ても目を引く美しさで、スカウトされて、モデルとかで名を売れて、
ヘタでもバカでも周りが徹底的にフォローしてくれて、
俳優に生まれ変わらせてくれるのなら いいけど
でもそんな運に恵まれたヤツ、10年にひとりいるかいなかだぜ。
全国からスカウトされた美しい者たちが、東京にはゴロゴロしてて、お呼びがかかるのを待ってるんだ。
そこにも競争があって、美しいだけじゃ足らぬと、それぞれに気づいて、
それでわしら劇団のワークショップとかに、いろいろ学びに来るようになったりする。
お笑いだってそうだよね。
吉本なんて、そもそも配下に何千人てお笑いの卵がいるんだから。
苦労して育てなくても、勝手に育つ天才的逸材を、そこから見つけ出せばいいだけのこと。
でやっぱり極めて厳しい競争の中、芸人たちも、スキルを磨く必要を感じて、勉強を始めることになる。
明日明後日の扉座の、オーディション、去年よりも受験者は多いみたいだけど。
しかし、ワタシが望む倍率3倍なんてのにはほど遠い。
リボンの騎士 を受けに来てた、なんかものすごーくテキトーな芸能事務所に所属してるという若者たち、
何も出来ずに、突っ立ってた。
そこに未来が見えたかい。
悪いこと言わないから、現実を見て、
イチから芝居を学んでごらんと伝えたい。
一年間、修行漬けになる覚悟と、テキトーな芸能事務所のレッスン料とか登録代に比べたら、
まったく高いと思わないけど、まあそれなりにお金もかかる。
この不況の時代の、若者が迷う気持ちも分かるがね。
でも
本物になるためには、いつか通らねばならぬ道がある。
くぐらなくちゃいかん門もある。
どうせ就職氷河期だ。
こんな時だから、出来るチャレンジもあると思うぞ。
意にそぐわぬ、仕事に渋々就くぐらいなら、今この時に、無謀をしてみてはどうだ。
とりあえず
応募は締め切っているけれど、状況を見て、二次募集もあると思うから、
参加しそびれて、今後悔している者は、急いで事務所に連絡して見給え。
諸君の目覚めを待っている。
