今どき1500円で芝居が見られる
いよいよこの土曜日から、『端敵☆天下茶屋』が開幕する。
厚木市文化会館で。
この公演を、学生は1500円で見られるということを、ご存じか。
そういうチケットが、用意されているのである。
私が15歳の時、芝居なんかなんの興味もなかったのに、横浜青少年センターの演劇部割引チケットを先輩におごって貰って、つかこうへいの『熱海殺人事件』を見て以来、すっかりハマッて、ついに芝居を書いてみたいと思うに至ったということもあり、
若者でも衝動的に、見られるようにしようという、厚木市文化財団と、市民応援団の粋なはからいである。
厚木市と市民はとっても偉いんである。
これで高いといってくれるな。生身の人間が、人生賭けつつ、汗だくになってやることだからなっ。
そういえば、かの世界的演出家、ピーター・ブルックも若者に、安く見せなきゃイカンといって、
今度消滅することになったル・テアトル銀座、その頃はセゾン劇場といっていたが、がオープンした時に、
一万ぐらいする席を、三千円ぐらいでみせさせる若者限定シートを用意させていた。
詳細は問い合わせて欲しいけど、別に厚木に関係ない人でもオッケーだし、専門学校も確か適応内だったと思う。
とにかく、若い人に芝居に触れて欲しいのである。
ただこのシステムが、これまでそんなに活用されていなかった。
我々としては、割引だけで埋まるのは困る、と悲鳴を上げたいところなんだが
いつも、まあ、こんなもんか、程度の集まりで。
今回の芝居、決して難しくないし、大人の話でもない。
むしろ若者の好奇心を大いに刺激させられる舞台だと思う。
大人たちはぜひ、若者たちを連れてきて下さい。
先輩は奢ってあげて下さい。
ホントに、なーんの興味もなかったんだ。
厚木高校演劇部の先輩に、行こう、と連れて行かれるまで。
好きとかキライではなく、芝居なんて知らなかった。
テレビはよく見てたけどな。
今で言えば、PCとかけいたいとかいじってる、フツーの子供だったんだよ。
その頃は、テレビとラジオぐらいだから、地方都市に住む中流家庭の若者がハマれるものなんか。
それが、15の春、
たまたま一回、芝居というモノを見て、そこからここまで一直線だよ。
つい最近、私、五十になったんすよ。
以来35年ハマり続け。
世間の人もそろそろ、ワシを見て呆れ始めています。
歌舞伎でもないのに、15からこの道一筋って。
そういうこともあるのです。
とくに
学校生活に行き詰まってるキミ、劇場に来てご覧。
何か新たな光が差してくるかもしれない。
ワシもそうだった、中学までは神童と呼ばれる秀才だったけど、進学校の厚木高校に入ってみたら、
神童にはほど遠い、むしろ落ちこぼれだと言うことを思い知らされ
人生の落伍者になったような気分だったものよ、15の春に。
でも芝居にハマッて人生の価値観が大きく変わった。
それで助かったのだよ。
この訴え、拡散希望。