中原中也へ
明日で、グローブ座の『フレンド』は終わり。
まだ大阪のドラマシティ公演は来月あるが。
そしてそして『直虎』の稽古場も終わり。
ところで、その扉座公演の初日の前日。
今月の22日は、中原中也の命日である。
ま、昭和12年の話だけど。
そこまで公演あればよかったのにな。
良き供養になったことであろう。まあ、ここまでも、中也の名前さえ知らなかった、女子高生が
ゆーやん、ゆーよん と口ずさむようになったのだから、
どーよ、と中也に威張りたい。
明日は、直虎の最後の通し をやって。
夜は千秋楽を見届けに行く予定。
たぶん、
出演者も、ゲロ泣きなんだろうな。
泣きすぎですよ、と何度かダメだししたけれど、俳優たちが、熱く若いから、ひとたび感情が膨らみだしたら、歯止めが効かない。
しかし、それもまた、よろしい、としよう。
全身全霊で、役と一体化してくれているのだから。
行けるとこまで行っていただこう。
剥き出しの、魂のぶつかり合いは、何よりも中也が求めたモノであったはずだ。
怒濤の2連続公演、どうやら成立の兆しが見えてきた、この頃。
なんだか、どっと疲れが出てきて、これでまた、舞台稽古なんかあって、大丈夫かオレ状態ではあるが、
『フレンド』ご観劇の皆さんから届けられる、良かったよメッセージに、エナジーを頂いている。
これが『直虎』でも続くよう、最後の仕上げにとりかかる。
こっちも、中也に観に来て欲しいぜ。
確か、高円寺辺りにも中也はいたはず。
そもそも、飲み屋の女の子・秋子は、確か中野辺りの店の子だったはず。
『フレンド』のヒロイン秋子は、中也の手紙の中に、実際に書かれていた、女の子の名であったはず。確か、ちょっとアバズレっぽかったけど。