厚木から
他のメンバーたちの日記に、ビジュアル入りでいろいろとあるので、私は簡単に。
我々の背中を優しく押してくれる、厚木公演でありました。
大森寿美男さん、美香さん、鈴木哲也さんも来てくれて。
寿美男さんと哲也さんは、2度目の厚木登場であります。
皆さん「そらさか」とか「語つぐ」(いかにもの短縮ですなあ)などもご覧になっているいるのです。
で、私としても感慨ひとしお。
あの頃、もうすでにお二人とも、活躍していたけど、今ほど巨匠ではなくて、
我々としても、厚木の皆様に一所懸命、ご紹介!
て感じでありました。
それが、今回なんか、もう何のご説明もいらないんですからね。
時の流れは、偉大であります。
そして覚えておきたいのは、
こうしてわしらは互いに成長と、たまに堕落も、しつつ、過去から未来への道を歩んで参ったのだ、ということです。
今は巨匠の皆さんですが、巨匠になってからの付き合いではなく、まだ巨匠未満の頃から、本気でぶつかり合ってきたから、こうして限りなくフレンドリーにまとまっていられるのです。
それは文化とは時間のかかるものだ、ということでもあります。
巨匠をちやほやするのは簡単です。
でも未来の巨匠を励まし、育てるのは、そう簡単ではありません。
しかし、それをやらなきゃ、本当の才能は育たないのです。
厚木は、市民が市民の手で、そういうことをやっている希有な場所だと言うことです。
いつのながらの演劇人と市民が入り乱れての宴会を眺めつつ、井之上さんが言ってくれました。
コレ、すごいっすねえ……
「たいしたものだ……」
「いえいえ、うちはずーっと低空飛行ですから」
「確かに、ドーンとぶっ飛んじゃいないけど、その低空飛行でとんでもないとこまで行っちゃうんじゃない?」
井之上さんも劇団(カクスコ)で一時代を築いた人である。この言葉はちょっと心に染みた。
低空飛行で、前人未踏の領域まで。
コレ、悪くないね。
あと、日曜の朝、
市民応援団の幹事、藤野さんの、幼稚園に、
幼稚園児演劇を見に行った。
私が見たのは「浦島太郎」と「ヘンデルとグレーテル」の2つ。
背景幕とか、小道具とか、20年ぐらいの蓄積で創り、使い続けているものらしいけど、
素晴らしい公演であった。
小学生の高学年の演劇は、ワークショップなどで見ているけど、
幼稚園児の芝居は初めて見た。
厳密に言えば、演技というより、パフォーマンス的な感覚の強いものだけれど、
その元気な姿、集中力、
幼稚園でもここまで出来るのかと、感心した。
で、その後、劇場に。
そりゃ、園児のものとは違うけど、
でも、同じように、扮装して、舞台に立ってて。
そこは同じ事なんだよな。
サッカーのチームが、子供頃から大人まで、一貫して同じ場で構成出来るように、
演劇だって、それが可能なんじゃないかと思ったな。
扉座ユースとか、扉座ジュニア とかね。
もっとも今回の芝居は、ジュニアが見に来ても辛いけど。
で、厚木では、見に来てしまった子供達も大勢いて。
観劇後の子供達の質問に困ってしまったお父さんお母さんも、大勢おられることと思う。
ホントごめんねえ。
赤線 て何とか聞かれてもねえ。
今度は、正真正銘、子供お芝居やるからね!