劇団年

 公演を応援して下さった皆様、ご来場下さった皆様、ありがとうございました。

 ちょっと欲張り過ぎかな、という感じで、当代の腕利き作家たちを口説き回って実現したこの企画でしたが、
 欲望の深さというのは、我らの業界にとって、大事な力であるなあ、と噛み締めました。

 妥協せず、ベストを求める!
 とにかく欲張っちゃう!

 今後もコレで行こうと思います。

 にしても、ほんの少し前まで、工事現場のガガガ……
 だったのです。

 若いチカラ全開!という感じで。
 それが一転して、トップスで、1個のセリフで世界が変わる、みたいなことやっていて、

 自分でも、これは同じ一つの劇団がやってることなのか、
 と不思議に思います。

 まあ、そんなことが可能になっているワケで、その地力というか、蓄積というか、長くやってると趣深いなあ、と思います。
 この上に、まだ、今回は出てないメンバーも結構いるんですしね。

 ドリル魂の打ち上げでは、伸び伸びと、暴れ回っていた、若手組が、

 昨夜の打ち上げでは、大作家達たちから少し離れて、ちょっとビビリつつ、お酒作りに専念していた。

 そりゃまあ、そうだわな。
 普通じゃ、会えない人たちだしな。しかも一同に会しているのだから。

 別に、行儀良くせえよ、などと命じたつもりもない。
 話したければ、自分から大いに話しかけにいけばよい。
 うちの宴会はいつも自由だ。

 でも、そんなに簡単な事じゃないんだよね。ただ偶然、そこで出会ってるワケじゃなく、
 自分たちの芝居を見て貰ってる後でもあるし。

 いろいろ話しを聞きたいけど、怖いし、無理……
 その席に、呼んで貰えたら、声かけて貰えたら、どんな嬉しいかと思うけど、
 なかなか、そんなことにはならず……

 それを情けない、若者らしくない、と笑うなかれ。
 
 何も知らない若者なら、無礼な無茶はいくらでも出来るだろうが、
 本物の凄さに気付き始めると、
 恐怖心は増し、リアルになる。

 あんなに暴れ回ってた轟組が、大人しくなってちょっと萎縮してる。
 それは、なかなか悪くない風景であった。

 何より、扉座の世界は知らぬ間に、こんなに広がっているのだなあ、と何か他人事みたいだけど、
 しみじみ思ったのだった。

 
 
 


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