メリークリスマス!

 今日は厚木でワークショップだった。
 来年の厚木市文化会館30周年記念公演(まだ予定だけど)に向けての布石である。

 詳細は、里沙ブログを見られたし。
 クリスマスイヴイヴ、にたくさんの参加者が集い、芝居を囓る。
 
 来年はますます力を入れて、やっていく予定である。
 更に大勢の参加を期待する。

 で、気が付けば、日が替わり、イヴになっていた。

 もはや、イチイチ浮かれるような歳でもないし、むしろ、最近は自分にとっては自省の時という感じである。

 でも、一方で、身の回りに、子供達が生まれたり、育ったりしていて、
 彼らに期待する気持ちが膨らんでゆく。
 
 で、ささやかながらサンタをやって、プレゼントを配り歩いた。
 この冬、自分の服は買わなかったけど、子供服をたくさん買ったぞ。
 で、結構、いろんな子供ブランドとか詳しくなったぞ。

 そして来年はまず、子供の芝居 を創る。

 『トラオ』というやつだ。
 小学校の体育館で、ちゃんとした舞台や照明なんかなくても、立派に上演出来て、
 それでいて大人が見ても、絶対チャチくなくて、しかも1年生でも分かるし、楽しめる作品。
 という方針である。

 そんなこと可能なのか、と自分でも不安がなくはない。

 けれど、それを全部クリアしなきゃ、今、わしが敢えて子供劇を創る意味はないと思っている。

 本当は、本物の劇場に子供達を招いて、我々がいつも使ってる舞台技術を駆使して、
 芝居の楽しさを伝えたかった。
 
 でも、たとえば今、小学生を劇場に招く予算は、どこの街にもない。
 お家で多少負担して欲しいと言っても、
 給食費さえまともに払えていない家もある格差社会だ。
 そんなもの見せなくていいという、意見も上がる。

 加えて、たとえ無料です、と言っても、劇場まで行く途中に事故でもあったら、と学校側が尻込みしたりする。
 送迎バスと安全保障までつけなきゃ、イカンのだ。

 そんな時代なのだ。

 わしらが子供の頃は、近所に劇場なんかなかった。特にわしはずっと田舎育ちだったから、そんなとこに行くなんて、想像もつかないことだった。

 今は、どんな田舎にも立派なホールがある。

 でも、そこには、今も子供たちの座る座席はない。
 ごく一部の、お金持ちで、理解ある保護者のいる家の子供を除いて。

 国は豊かなはずなのに、
 何かが貧しい、と思わないか?

 クリスマスが素晴らしいのは、
 世の中が、一致団結して、子供たちに、夢を見せようとしているところだ。
 
 今の世の中は、知らなくていい現実を、子供たちに見せすぎている。
 その上に、子供に見せるべき夢を、ちゃんと見せていない。

 
 別に、大きな使命感にかられたワケでもないけど、
 それはわしらの仕事だろう、と勝手に思い込んでいる。

 ともあれ、メリークリスマス!

 幸せが続きますように、
 災いは、去り、
 傷は癒えますように。

 絶望の中にも、希望の光が差しますように。
 新たなアイデアと、心躍る夢が、また我々に訪れますように。

 
 
 
  
 
 
 
 


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