明けましておめでとうございます。

 明けましておめでとうございます。

 今年も劇団活動を中心にしつつ、様々な舞台創りに関わらせて貰えそうです。
 二十歳で劇団を旗揚げした時、一生なんてことは全く望まず、ただ5年ぐらい芝居の世界に没頭したいと思いました。それが徐々に延長されてゆき、途中途中で、これが仕上がったら、もうこの世界から消えても良い、と思うような地獄のような、或いは極楽のような体験を味わい。それらを乗り越えて気が付けば今、
 自分の残り時間との折り合いで、どこまで行けるか、長い旅の終わりに向かう一里塚のような新年を迎えています。

 ただ、この数年、コロナ禍の停滞によって、これまで自分が心血を注いで来た芝居とは、いったい何なのか、思いがけず見つめなおす時間を過ごし、さらにこの停滞によって、失われたモノの大きさを、とりあえずの収束を迎えた今、改めて噛み締めています。

 我々の愛する芝居が受けた傷は、思いのほか深く、回復には多大なエネルギーと時間を要すると、感じています。
 そんななかでの活動継続は、もはや惰性などで為せることではなく、再起動の全力ダッシュが求められることです。
 その余力がどれほど残っているか、とても不安ではありますが、、、

 しかし、私にはもう一度、この苦難を超えて見たい風景があります。
 そのひとつは年末に記した決意であり、もう一つは43年目の劇団を今一度熱く燃え上がらせることです。
 つまり石にかじりついても、ハッピーエンドを!

 そろそろ年相応に少し余裕をもって、のんびりと芝居と戯れたい、なんてプランを描いた時期もありましたが、この状況が、そんな甘い考えを吹き飛ばしてしまっています。
 
 やがて幕の降りる時は来るでしょう。
 その時まで、汗だくになって喉をからして、得体のしれないものと格闘し続ける。
どうやらそのスタイルは、今年も変わらないようです。

 願わくば、幕の降りた後、その向こうから鳴り止まぬ喝采が聞こえて参りますように。
 今年も、一層のご声援を、よろしくお願いいたします。


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