トラオ

 今、ラブ×3 の稽古とかもしつつ、
 私が取りかかり始めているのが

 『トラオ』である。

 子供向きの芝居だ。
 知ってる人もいると思うけど、扉座はここ10年ぐらい、小学生のための演劇体験教室、などをやり続けてきた。
 それは好評だったんだけど、一方で、懸案事項だったのが、そんなことしている我々に、子供に見せる芝居の手持ちがない、という問題だった。

 そして更に、問題なのが、今、小学校なんかを巡演している子供のための芝居が、あまりにも粗悪なものだらけだということだ。
 どうかすると、キャスト募集が、アルバイト雑誌なんかに掲載されているのである。
 スタッフでなく、出演者だよ。

 まあ、あまりに低予算なので、やり手もいないのだろうが。もちろん良心的にやってる人たちも大勢いるんだけど、問題は大きい。

 わしらがせっかく面白い体験教室やって、演劇に対する興味を掻き立てても、その後に、子供達に、ひどい芝居見せられちゃったら、台無しなのである。

 かく言う私も、今の時代、劇場で上演せずに、体育館でやるなんてナンセンスだと言い続けてきた。
 しかし、状況はずーっと何も変わらなかった。

 そして粗悪品だけが、学校を巡り続ける。

 今回、厚木市文化会館が、本気になってくれて、小学生に芝居を見せる計画に乗りだしてくれた。
 ただし、現状に合わせて、劇場でない場所での上演を視野に入れての計画だ。
 劇場が、劇場を使わない芝居を創る。
 この矛盾。でもここにも踏み込まなきゃ、事態はいつまでも動かないのである。

 そこに今回、私も腹を据えて、取りかかることにした。
 
 そして今は
 小学校の体育館に、とびっきり面白い芝居を、出前してやろうじゃないかと、闘志を燃やしている。

 もっとも、
 これがなかなか大変なのである。

 まず小学生目線、てのが分からない。
 46歳の私の感性で、作るしかないんだけど、それを果たして6歳の子供が面白がってくれるものか。
 40個違いですぜ……

 扉座の通常公演にも、結構、子供は来ていて、すっかりハマってるなんて、状況もあるんだけど、
 むしろそれは、大人向けにやってるから、かえって面白く感じてる側面がきっとあると思うのである。

 それが、本気で、子供向けにしたら、意外にソッポ向かれちゃうかもしれないし。
 とは言え、学校に乗り込んでいくのに、あんまり好き勝手も出来ないだろうし。

 加えて、体育館のステージではなく、フロアーを使って、照明に頼らない演出にしなきゃならない。
 
 これもまた、今の我々にはチャレンジである。
 遮光の出来ない、白日の下で、芝居をヤルのだ。

 ただでさえ、集中力のない子供たちに向かって。
 
 それやこれやで、目下、さまざま悩みつつ、執筆中である。
 そして今度の上演は、大人というか一般公開としてやる。子供連れじゃなくても、見に来ていいことになる。

 それを思うと、大人も面白がらせたい。
 というか、やっぱり、大の大人も面白いと思うモノじゃなきゃ、子供だって面白がっちゃくれないとわしは思うのだ。

 どらえもん はきっちり面白いもんな。

 がんばります!

 なお、この『トラオ』は、
 4月以降、全国どこでも出前して行く予定にしています。
 場合によっては、演劇体験教室とセットにも致します。
 我々の想定対象は、小学生低学年から、大人、老人までです。

 劇場じゃなくても、スペースだけあれば、ある程度臨機応変に対応しつつ、上演出来る作品になる予定です。

 演劇鑑賞会など計画しておられる方は、ぜひご検討下さい。
 詳細は、扉座にお問い合わせ下さい。


 


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