帰国!
釜山から、金浦へ。
そして羽田へ。
午前9時半にホテルを出て、羽田に着いたのは午後8時前であった。
途中の乗り継ぎで、けっこう時間があった。
金浦では、小道具の山を、運送屋から受け取るという大事業もあったし。
お世話になった方々にお渡しする、ノリなども買わなきゃいけなかったし。
通訳ボランティアの喜蘭(ヒラン)さん。昨夜、香蘭と間違えました。
チェソハムニダ……
その蘭ちゃんが、釜山空港まで見送りに来てくれて、涙、涙であった。
ごぶもりブログの写真に出ているとおり、可愛らしい女の子です。
よく働くし、いつも笑顔だし。
ここでもまた人の絆を思う旅でありました。
働くと言えば、私も働きました。何年かぶりの仕込みとバラシで、ジャージ姿になりました。
その証拠写真も、岡森日記にはあります。
ともあれ、衣裳・小道具類が無事、飛行機に乗って、帰ってきた。
関所を通るたびに、コレなんですか?と疑いの目を向けられたが……
大きな荷物を押しながら、羽田の到着口を出たときには、小さくガッツポーズであった。
そこでとりあえず解散。
私は六本木に、留守番舞台に頼んでおいた、仕込みの様子を見に。
一息付く間もなく、明日からいきなり、公演が始まるのである。
でも、留守番舞台はしっかりと仕事していてくれて、六本木ヒルズのど真ん中の、お洒落なイベント空間が、ちゃんと扉座の公演場所に変わっていた。
ちなみに、公演場所は、けやき坂の『ルイ・ヴィトン』の真ん前にあります。
麻布方面から歩いてきて、有名なスタバの角を曲がって、少し坂を登ったところです。
9時で解散。
帰宅。
モォーとポーが、飛びついてくる。
そろそろ旅も終わりに近くなってきた、3日ぐらい前から、私も彼らのことが猛烈に恋しくなっていた。
代わる代わる、ワシワシと撫で回す。
一緒に転げ回る。
たちまち元気回復であった。
で久しぶりの家の風呂。
体重計に載って驚いた。
インチョンのスパに行った時、計ったら、出発前より少し痩せていたのに、
今夜は、逆に増えていた……
やはり釜山の環境が良かったのだろうな。
リゾートだもんな。
で、毎晩、10時過ぎから、みんなで会食してたからな。
それもべらぼうに安い上に、大量に出てくるのである。
キムチとか、厚揚げとか、きんぴらみたいなのとか、卵焼きとか、そういう副食の小皿は、頼まなくてもズラーっと自動的に(無料!お代わりも可!)出てくるし。
劇団の宴会をするなら、韓国に限るとしみじみ思った座長であった。
しかし、明日からは東京公演、気を引き締め直して、凱旋公演としたい。
ところで肥えたと言えば、赤星である。
彼は、見た目にもはっきりとこの旅で太った。
そもそも辛いモノは大の苦手で、かつて一度韓国に完敗した男である。
5年前の初の渡韓において、初日にカルビを食っている最中、にわかに体調を崩し、ついに熱を出して寝込んだのである。
その後も、韓国に行くと、一番先に赤いおかずをパスしてサンドイッチなんか食べ始めていたのである。
それが今回は、どうしたことか、
毎食、キムチをしっかりと食べ、赤いおかずも平らげ続けた。
結果、誰が見ても、腹にスイカの小玉が入った感じになっている。
たぶん本当に、割ると赤い。
でも、素晴らしいことじゃないか。
ついに韓国に順応したのである。
赤メシを克服したのだ!
まあ、この旅から無事に生還した今、もはや、我々には怖いモノはないのだ。
殺人現場のようなところでも、ちゃんと寝れたし、病気にもならなかった。
それどころか、きっちり演劇までやって来たのである!
我々は一回り、逞しく帰って来た。
そんな我々を、諸君、どうか見に来てくれ給え。
東京で一番、お洒落な場所で、最もシンプルで原始的な舞台を見る、そんな刺激をぜひ味わって頂きたい。
当日券も全日しっかりご用意してます。
お待ちしています!
ところで、昨日、釜山国際演劇祭の国外招聘委員の方から、また是非来て欲しいと、打診を受けました。
また、
ロシアの団体が、『お伽の棺』に非常に興味を示していて、コンタクトをとりたがっていると。
今回の公演は、更なる旅に向けてのステップにしたいと思っているので、喜ぶべきことで、
よしっ、次はロシアじゃ!行きます!
と叫んだのですが、その委員の方が、ただしロシアはご飯と宿泊が、かなりヤバイわよ、とアドバイスされました。
それを聞いて、うーんと唸った私。
もしかして、インチョン「ドリーム・パレス」を越える環境がシベリアのどこかには、存在するのかもしれぬ……
世界は広いのだ。