自作自演
今回の公演で 意外に好評だったものの一つに、
あたしの 道案内 がある。
このHPにアップしていた、青少年センターへの道程案内ビデオである。
あの坂を上って、見に来てくれた、けっこうたくさんのお客さんから、
あれで迷わず、来れたよ、と声をかけられた。
曲がり角の スーパー売店 みつけた時には嬉しくなった、と。
あの日は、昼から舞台稽古の時で、撮影監督・クッシーと一緒に出勤しつつ、撮影しようと待ち合わせしていたのだが、
クッシーのパンチパーマが手間取ったらしく、あたしは、ずいぶん待たされたのだった。
で稽古時間が、迫ってきて、おまけに寒くてなあ。
本当は
ぶらり途中下車とか、ちいさんぽ みたいな感じで、買い食いとかもしつつ、
旅番組気分でやろうと思ってたのが、
とにかく、焦って
道だけ案内になってしまったのだった。
まあ、
ユーチューブ って、あんまり長くても、見ないしね。
あれで適量だったかもしれんが。
それに
旅番組は、旅番組で、けっこう難しいよね。
歩きながら、気の利いたコメント出すなんて、
テレビとか、見て、茶の間から好き勝手にヤジ飛ばしてるのと、
やってみるのとでは大変な違いである。
そういえば
小学校高学年ぐらいの頃、
DJごっことかやってたのを思い出した。
深夜放送全盛時代だ。ついでにラジカセというやつが、一般家庭に出回りだして、
自分の声とか、手軽に録音できるようになった。
で、
友達と、ラジオ番組ごっこやったもんだよ。
架空のリクエストはがきとか、自分で書いて、
それを読むのさ。
風呂場で録音するとエコーが効いて、それらしくなるとか言われていて、
風呂場を急造のスタジオにしたもんだ。
で、
こんばんわ。今日も聞いてくれてるかな。
とか、
司会者になりきって、やってたものだよ。
もう一台、ラジカセ用意しておいて、そっちは音楽を流す用だ。
なりきりDJ仲間の逢坂クンちは、お父さんが歌謡曲をたくさんテープに録音してて、そういう音源が豊富だった。
当時のことで
ハチのムサシは死んだのさ
なんか、よくリクエストはがきに応えてかけたものだ。
まあ、それも自分で書いたリクエストはがきなんだが。
今、
ハチのムサシ なんて言っても、しらねーだろーな。
しかしそういうこと思い出すだけで、なんか顔がポッと赤らむねえ。
当時は、北九州小倉の、たまに野猿が下りてくるような山の麓住まいだよ。
そんなとこの田舎の少年が、風呂場にラジカセ持ち込んで、
二人で曲の合間にイッチヨまえにトークとかしてるんだよ。
たぶん、ちょっとしたジョークとかも交えたりしてな。
普段は小倉弁で、しゃっべってんのに
この時は、なんか東京弁でな。
で、それを録音して、番組の完パケ作りをしてたんだ。
たまらなく はずいぜ。
にしても、
今、
やってることも、たいして変わってねえなあ、わし。
逢坂クンが、クッシーになって
ラジカセが、デジタルビデオになっただけだもんなあ。
それにしても
いま猛然と
ハチのムサシは死んだのさ
が聞きたくなった。
