笑三郎さん と 新タワー

 歌舞伎ゼミナールのために、稽古場に通っていた。
 錦糸町の駅から、すみだパークに向かって歩いていて、ビックリ。

 新東京タワーが建ち始めているのであった。

 まだ10数階建てのビルぐらいか。それでも、異様な物体が、かなりの存在感をもって、出現している。

 すみだパークで、タワー展なんかやりつつも、ちょっと遠い場所のような気がしていたが、
 あれが出来たら、そりゃここは、タワーの足下みたいな感じになるなと納得した。

 にしても、
 数十年後には、懐かしく思い出されるのであろう、東京の新名所の建築中の風景である。
 
 これから時々、稽古場にいくたび、刻々と変わっていく景色を眺めることになるらしい。

 歌舞伎ゼミナールは 笑三郎さんが素晴らしいかったのは、想定内のことなれど

 受講生もとても良かった。
 皆、熱心で、その上、力のある人が多かった。

 すでに、いろんなとこで活躍しているプロも大勢いたしな。

 笑三郎さんも、やり甲斐がありますと言って、予定以上に熱を入れてくれて、

 限りなく贅沢な時間となった。

 最後の日の打ち上げも、大盛りあがり。

 にしても、
 私も、歌舞伎の近くにいるようになってかれこれ、20年ぐらいになるけど、
 こんなに
 細かく、観察させてもらったのは初めてで、

 改めて、実はなーんにも知らない自分と、
 歌舞伎の奥深さを思い知ったのだった。

 正直、人がなかなか集まらなくて苦労して、次回のことなんか、考えられなかったんだけど、

 このゼミナールは
 知らない人が損。受けない人が愚かであると確信した。
 
 まあ、
 まだ分からないけど、続ける価値はあるものだし、
 少なくとも、我が劇団では、こういうことを積み重ねて、また新しいスキルを手に入れたいと、
 強く思った。

 ともあれ、惜しげもなく
 本気の本気で、実演までしてくれた、

 笑三郎師匠に感謝。



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