乱童と新羅生門と 五十肩?
昨夜から、右肩に違和感があり、今朝になって、何か可動範囲が著しく狭まり、夜には、手が上がらなくなっている。
何だろうか。
とりあえず、私の仕事に、そんなに影響ないから、だましだまし、やってるが。
思い当たる節は、ここ数日の、右往左往。
乱童の稽古が始まり、
一方で、1日2日と、仙川で、新羅生門 のオーディションをやった。
何と、一次審査には二百の応募が来ていた。
今の世の中、舞台に出て、やりたい人はかくも多し。
芝居が大好きで仕方ない人、てのは、世の中に、そんなに溢れてる気配はないのにね。
実際、このオーディションでも、新羅生門 の何たるかを理解して来てる者は、圧倒的少数というしかない感じであった。
とりあえず出るチャンスあれば、みたいな。
たとえば、鬼の母のサエと、お姫様と、洗濯女の、三つのセリフの中から一つ選んで、自由に表現しておくれ、というのが実技試験だったんだけど、
多くの人が、サエ を選んだ。
でも、このサエは老婆の役ですからね。
二十歳そこそこのような女の子が、何でワザワザ、これ選んでやるのか、意図が読めない。
てか、たぶん、芝居の全貌知らずに、そのセリフだけ見て選んでるから、そうなるんだろうけど。
年老いたサエが、何で自分が鬼なんか生んじまったか、しみじみ懺悔する場面のセリフなんで、とりあえず劇的な感じがしたんだろうがな。
こちらは、実際に上演するために、その役にふさわしいキャラクターを探しているんで、
若者に老婆をやられても、判断に困るんだよな。
そんな中にも、良くやってる人はいたから、サエを選んだ若者でも次の審査には数名残したけど、
ちょっと準備不足でしょ、考えなさすぎでしょ、と指摘されても、仕方ないと私は思う。
原作全部、読まないまでも、そのセリフが、どんな登場人物のセリフなのかぐらい、調査する手間はかけて欲しいものである。
もちろん、全部読んでくるのが、本気で受けるオーディションだと思うけどな。
もし受験者の中で、これ読んで、思い当たる節のある方は、ぜひ、今後の課題にして欲しい。
自分がやりたいことじゃなく、客観性を持って、自分が生きる道を考えなきゃ、仕事として、俳優なんかやってけませんぜ。
それにたとえ、上手くったって、若者が老婆を上手く演じるなんて、あんまり手柄になることじゃないしね。
なお、この舞台の審査はまだ続く。期待できる新人は、いるけどね。
一方、乱童は、目下、稽古しつつ、台本の整理中で、フーフー言ってる。新鋭作家・上原クンの書いたモノは、完成してあるんだけど、更にそこからブラッシュアップするために、ここからは私が手を入れていく。
私の名も、作者としてきっちりクレジットされているので、ここは、大きな責任もある。
なによりも、忙しい人たちが集まって、一所懸命やってるので、
少しでも良いものにしたいと切に思うのである。
んで俳優諸君への迷惑承知で、稽古をやりながら、アレコレ加えたり、組み替えたりして。
そんな状況で、
稽古場は稽古の序盤にして、すでにちょっと殺気立ちつつ、
真剣勝負の場になっている。
未だチラシも出来てないのに、チケットはほぼ売り切れてて、
どんなに手抜きでも、駄作でも、とりあえず満員の公演として成立しちゃうという素晴らしい展開なんだけどね。
しかし、だからこそ、こんな流れで、ぜったい変なモノ見せたくないという、それは我々の意地とプライドっちゅうもんであろう。
普段あんまり芝居とかに馴染みのない、声優ファンの皆さんに、これがお芝居ってもんよと、しっかりプレゼンし、演劇ファンにするのが今回の大きな使命であるしな。
んなワケで、
ここからさらに闘わなくてはならない予感。
ま、想像以上のものにするので期待して欲しい。
あと
多忙な扉座・田中氏が、年末公演の、サツキマスの情報をやっとあげてくれましたね。
そうです。
今回は、久しぶりに、近藤正臣さんが出てくれます。
ただし、二十面相みたいな、大主役ではありません。
ちょっと渋い、いわゆる、留めの立場で、フツーの芝居を、やって頂きます。
あと
善人会議時代の仲間で、ジプシーにおけるカンさんでひと時代を築いた、菊池均也クンも、里帰りです。
こっちの準備も進行してます。
