折り返してます

 短い公演です。
 あっという間に終わっちゃう。
 もう少し長くできたらいいんだけど。

 毎日ロビーに立っていると、
 首かしげてお帰りになる、お客様もお見受けします。
 いつのも、賑やかな感じを、期待されたら、違ったみたいなこともあるでしょう。

 いつになく 静かな演劇 になってますから。

 でも
 扉座では、この系統の芝居が、決してないワケでもないんですよね。
 
 お伽の棺 なんてのもあるし。

 んで
 それぞれにご贔屓がいる。

 まあ児童劇から、ポルノまで スズナリから日生劇場までがうちのモットーなので、
 いろいろやるんです。

 良いお芝居だと、言って下さるお客様も多数おられます。
 
 ま、面と向かって、本音はいいずらいでしょうが
 知らない方が、わざわざ寄ってきて声を掛けて下さるのだから、素直に喜ばせて頂きます。

 お陰さまで、戯曲もたくさん、買って頂いています。
 戯曲を読むという習慣のない我が国で、戯曲を売るというのは、とっても難しいことなんですけど
 作家としてはこれほど嬉しいことはありません。

 戯曲を読んで頂けるなんて、幸せこの上有りません。

 年に一度は、新作戯曲を、一本きっちりあげるというのが、私が自分に課しているノルマです。
 
 今年の場合は、この

 サツキマスの物語 

 が、それにあたり、有る意味、自分との勝負みたいな側面もある公演です。
 そういう意味で、この作品、むろん賛否両論ありましょうが
 
 また新たな境地が開けたかな、という手応えを感じています。
 長く見続けて下さった方は、分かると思いますが

 私なりに、文体にも、劇構造にも、新しい挑戦があります。
 流れる川を思いつつ、自然に則す、みたいなのがその根底にあるのですが
 自然というのが実は一番難しいもので

 油断すると、たちまち不自然に浸食される。
 そもそも演劇というのが、極めて人為的な営みだからね。

 でも
 メンバーも皆、歳を重ねてきて、
 そろそろ芝居とも、無理のない自然の付き合いが出来ないものか。
 舞台に、本当のそよ風が吹くような、
 そんな感覚を呼び起こせないものか。

 その試みが、どれぐらい成功しているか。
 あとは皆様にお任せ致します。

 日曜日のお昼までです。


 



 


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