角館 の 緑
先週は、角館に。
盛岡を過ぎて、雫石、田沢湖と向かう途中の山々が、青く青く繁る。
そしてその合間に、キラキラと輝く、川たち。
空を灰色が覆い
山は、薄茶と、まだら雪だった
あの冬の頃とは、まったくの別世界。
東京公演のための、改訂版の稽古に行ったのだけど、そのまま行方不明になって、
この緑と光の中に、逃げてしまいたいと、心底思った。
秋田は、自殺率が日本一高い、県なのだそうだ。
あのたれ込めた、灰色雲と、朝には晴れ間があっても、昼過ぎからは、なんか薄暗くなり、
気が付くと、みぞれに濡れている、冬を思えば
経済とか、政治とかの問題を抜きにしても
何か、分かるなあ、と思っていた。
この空毎日、見てたらなあ、と。
しかし、
今、この輝く季節を迎えてみれば、もう少し、勇気を持って、あるいは、
おびえてビビって、
生きてみれば、死んでしまった人々のうち何人かは
また違う気分になれたのに、と思う。
もっとも、間もなく、ここにも梅雨がやってきて
そうしたら、どの土地よりもジメジメと 降り続くのだそうである。
つかの間の、緑と光だ。
だから余計に、もう稽古なんかやめて、しばし休憩、したかったけど
雇われの身なれば、そういう訳にもいかず
しっかり稽古を致しました。
東京参加の
良知真次クン、五十嵐可絵さん、そして速水 だんご3兄弟 けんたろう 兄さん、そして下扉座にして、今はミュージカル俳優の 柳瀬亮輔クン
けんたろうさんはどうやらワシと同じ歳らしく、兄さん、てのもなんだけど。
みなみな、実力があり、その上、やる気に満ちて、参加してくれているので、
確実に厚みが増し、
新宿文化センターの、大きな大きなホールも、怖くない、感じで進み、頼もしい限り。
もうワシが、細かくいろいろ言わなくても、いいだろう、後は諸君に任せた
と言って、こっそりピクニックでも行こうかと思った時に
ちょうど帰郷と相成った。
帰りはラッキイさんと一緒。
たぶん、あちらも、ぐたっとして、寝て帰りたいと思ってたはずだけど
隣り合ってしまったから、何となく。
だらだらとお話を。
しかし、付き合って、もう十数年だけど
思えば、こんなにラッキイ、さんと雑談をしたことはなかった。
そもそも、この天才が、踊り始めたのが
錦糸町の、南口の 高架沿いにあった
地下のディスコで、その名も
グリーングラス だって。
もちろん今はもうない。
うちの稽古場の近くで
よくラブ×3 の打ち上げをやる辺りだと思われるが。
しかし、そんなとこにディスコがあったんだね。
近所の中小工場の兄さんたちが主力ダンサーだったらしい。
アフロとか、金髪とか、職人なので、意外に気合い入ってたんだよぉ、と先生は言う。ちなみに先生は、けっこう真面目な大学で、坊主頭でバレーボール選手とかやってたらしい。
そこで踊り出して、頭角を現し
次に、小岩のディスコに進出したって。
小岩は、下り方面じゃね。中心から、離れてんじゃね。
ラッキイ池田、ダンス青春記、有りだと思う。
