厚木舞台アカデミー と 前田慶次
先週は厚木に行った。
舞台アカデミーというのがスタートしていて、その夏期レッスンに。
小4から中2までの少年少女たち30数人に、ダンスとボーカル、そして演技のレッスンをし、
本格的なパフォーマー、俳優を育成していこうというプロジェクトである。
私としては、かなりマジで取り組んでいて、
演技のレッスンは、基本人任せにせず、わしがやり続けたいと思っている。
ダンスはラッキィ&えり先生、ボーカルは上野まり子先生という、東京のタレントスクールと比しても遜色ない、本気具合である。
二日間、きっちりとやった。
で感心したのだが、集まった子たちの集中力と、やる気。
十数年前、文化会館で、初めて子供演劇塾を立ち上げた時は、ひどかった。
まず、こちらの話を聞かない。
何かやらせても、覇気がない。リアクションが極めて薄く鈍い。
当時、トレーナー役でかり出されていた、犬飼など、その度にキレまくって、
テメーら、生きてンのか、と叫び続けていたものだ。
それが
まるで別の世界の子供のように、目力があり、すっと立って、課題に挑む今回のメンバーたち。なかには、以前の子供塾の参加者もいるから、単に人が違うだけではない。
我々が厚木やってきた、長い歴史の蓄積と、リバーソングなどの試みの成果。
その手応えを感じる。
私は、ここから、たくさんのプロの役者と、出来ることならスターを生みたいと、本気で考えている。
もちろん、それぞれに別の道に進んだときのための、経験にもして欲しいけど。
とにかく
まずは日本一の子供劇団にする。
そのためには、何よりも継続しなくては。
そんなことを始めている。
んで
そんな傍ら 慶次 が進行している。
今回は扉座メンバーも、参加している。
犬飼、トシノリ、上土井、串間と、アトムにも出てた、元研・タッキー。
犬飼は、愛之助さんに見事に斬られる武士などで、
トシノリは、賀来千香子さんに、叱られる息子役。など
皆、出番とセリフを貰って、何度も舞台に登場してくる。
それ見てるだけでも、かなり面白い。
東京でやらないのがいかにも無念である。
その慶次、明日は総ざらい。
そして大阪に移動する。
小説でもマンガでも、大きな見せ場となっている
慶次が、秀吉の前で、傾くシーン。
実は、ここが一番心配だった。
小説やマンガのようには、いかないんじゃないかと。
ところがこのシーンが
想定を大きく超えて、面白く、ドラマチックなシーンに仕上がりつつある。
それを稽古で見て、大きく安堵した。
歌舞伎役者にしか出来ない、痛快にして美しい 慶次の傾きぶり を愛之助さんが作り出してくれている。
これなら、小説にもマンガにも、負けていないと思う。
ヨカッタ。