じんましんでした

 具合が悪いなんて言い続けたので、受付で、いたわりの言葉などかけて頂いております。

 恐縮です。

 先日、病院に行ったら、ジンマシンであろうということになり、注射とクスリを与えられ
 今はほぼ収まってきています。

 ご心配おかけしました。

 それぐらい精魂込めてやっております。
 それも、いよいよ明日のお昼まででございます。

 このところ、懐かしい顔に再会しています。
 昔、劇団に関係してて、しばし、行き来も途切れがちだったような仲間たち。

 それが、誘われたり、思い出してくれたりして、覗きに来てくれる。
 なにしろ、こんなことをもう30年もやっているので、いろんな人たちが周りにいたのである。

 なかには、仲違いのような感じで別れたきりの人もいる。
 でも、その気まずさも積み重ねた年月がいつの間にか、精算してくれていたりして

 長生きも悪くないと思える。
 人としては、まだ長生きなんてもんじゃないが、

 小劇団としては、充分すぎるぐらい長生きしてきたからな、うちは。

 矢代静一という劇作家の 写楽考 は、
 長生きも悪くないぜ、という確か北斎の言葉で終わったと記憶している。違ったか。

 コレは、矢代氏が、腹を切って死んだ、三島由紀夫にあてたメッセージだったと聞いた。

 北斎って人は、名を変え、画風を変え、住処を変えて、百まで描き続けた人である。

 今回の我らの芝居、死刑が大きなテーマなので
当然、生き死にが、語られるのであるが、

 死刑は、未来の可能性を奪う故、一番重い罰なのだ、という言葉が、自分で書いていながら、懐かしい再会や、新しい出会いを得るたび、
 日々、重みを増している。

 観客の方々は、お芝居を見に来て下さる。
 ワタシは、相変わらず、古い劇場のロビーで、それを迎えるのであるが

 私もまた、その場所から、日常とはちょっと違う景色を眺め続けている。


 首斬り朝  当日券のご用意もあります。

 お待ちましております。 
 

 
 
 
 


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