新水滸伝 名古屋より
今 アトムへの伝言 を休んで名古屋に来ています。
1日から三日間、朝から深夜まで、怒濤の仕込みと舞台稽古。
前回の ル・テアトル銀座 での公演からいろいろ改訂して進化させたバージョンアップ版は気が付くと
ミニ・スーパー歌舞伎 のようなものになっている。
回り舞台とかセリとか、中日劇場の大舞台の機構をふんだんに使ったうえに、
新趣向も多数。衣裳も全面見直しで点数も膨大。
累央やケンタたちが参加している、歌舞伎以外参加組メンバーも多数で
立ち回りやパフォーマンスシーンも増えた。
それやこれやを三日間で仕上げるので、スタッフは不眠不休だった。
わしは、適当なところで、あがらせて貰ったけど
それでも、ずーっと座り続けでからだのアチコチがギシギシいってる。
稽古初日の深夜には、これはもう絶対間に合わず、ぶっつけ本番みたいになるんじゃないかと、覚悟を決めた。
でも数々の修羅場を超えてきた、スタッフはさすがに頼もしく、昨日は通しを二度やることが出来た。
こんなタイトなスケジュールで、出来ちゃうのを各方面に見せたら、今後ますます大変になるんじゃないかと、心配になるほど、スムースに進行した。
稽古を見守っていた、猿之助さんが、
明日が非常に楽しみです、
とまるで他人事のように、みんなにメッセージしておられた。
例によって、あなたがやれ、って言ったことやってるのに、と一同腰が抜けかける。
でも、
ほぼ全面的に、
これで良いよ、上手くまとめた
とも言って頂き、一安心。
だから言うのじゃないけど
実際、今回のは格段に面白くなっている。
痛快な、ピカレスクロマン という、もともとの水滸伝のテイストがかなり濃くなっていて
荒唐無稽が理屈抜きで、楽しめて、血湧き肉躍る 感があると思う。
無理からでもやるしかなかった、宙乗り も、笑っちゃうぐらい、馬鹿馬鹿しくハマっている。
劇画歌舞伎 と命名したい。
そんな感じで
ワタシも今日の初日が楽しみです。
疲れてヘロヘロだけどなっ。
もっとも役者さんたちは、もっと疲れているだろうから、しかと見守らねば。
実は昨夜、同じく名古屋・御園座の公演で来ている、
辰巳琢郎さんたちの一座と、合流して、食事などさせて頂いた。
久しぶりにワインなんか頂いたりして。
疲れた上に、そんなことになって、テンションも更にあがっていたが
どーっと眠って、しかし意外に短時間で
早朝に目が覚めた。
酔って、しっかり寝るというのが出来ない体質だ。
で朝からこんなこと書き始めた。
名古屋は快晴。
記念になる一日になるといいな。
というか、なるはず。
そして急ぎ錦糸町に戻る。