次の冒険
この日記の更新が止まっているのは、新作の執筆に取りかかり、
そして脂汗を流しつつ、呻吟している時であります。
常連の方なら、分かってますね。
そうまた苦しい日々に突入です。
稽古は苦しくないのか、と聞かれますが、
はっきりいって、書く苦しみに比べたら、天国と地獄、稽古なんて遊びみたいなものです。
まあ、書く人にしか分からんことだと思います。それも、何作か書いた経験があって、その怖さを思い知った人にしか。
何しろ、時を経るに付け、経験が増えるにつれ、どんどん苦しくなってゆく不思議な仕事なんだな、これが。
16歳で処女作を書いた頃なんか、喜びしかなくて、こんなことがお金を貰える仕事なんかになったりしたら、
どんなに幸せだろうと思ったもんなのに。
妊娠出産の苦しさは、男には分かんない。
たぶん、それと似てる。
ともあれ、やっているのであるがそれは
オリビアを聴きながら という新作。
アトムへの伝言 のパンフで、予告だけしてます。
扉座の三十年記念公演だけど、『乱童』をやった時のレイネットという会社と共同で製作して、
半分以上のキャストがゲストになる。
それも歌や踊りのエキスパートたちが多くて。
今のとこ、音楽劇となる予定。
何しろ尾崎亜美さんが、スタッフに加わってくれることになっているのだ。
んで尾崎亜美さんの曲を使って、ひとつの話にする。
いわゆるひとつの、ミュージックボックス・ミュージカル というやつだね。マンマミーア形式。
ただ、
それでいて、女の子の恋愛の話 ではなく今この時の厳しいリアルを生きる、オッサンの苦悩と、甘く切ないノスタルジーの話にしたいと思っている。
ここが大事なので、チェックして。
んで新作なので
3・11 の出来事が、今、私たちに投げかけているあれこれの問題も加味したいと思っている。
普通に考えたら、音楽劇の、それも尾崎亜美の世界と、それがどう融合するか分からんと思うが。
というか、他ならぬわし本人が、よく分からなくてアタマを抱えているのであった。
とにかく今この時、あんま緩いことやりたくないんだな。 だから難しいのは分かってるけど、何とかこの線でまとめあげたいと苦しんでいるのだ。
まあ、今は苦しむときであろう。しかと苦しむことにする。
ところで亜美さんとの付き合いは古いのだよ。
20年以上前、
善人会議の頃とか、よく見に来てくれてた。お母様なんかも連れてきて下さって。
当時の、善人会議後援会長だった、神谷明さんがお友達で連れてきて下さったのがそもそもの、出会いだったと思う。
それでワタシも何度かライブに行かせてもらったりした。
ま、その後、お会いする機会も減っていたのだが
それが
昨年のあった、加藤和彦さんを偲ぶ会みたいな大パーティの時に、久しぶりにお会いして、
やあやあ、お元気ですか、みたいなことになったのだった。
ま、そこから今回の公演に何故、如何に、繋がったかは、また後日語ろう。
そんな
オリビアを聴きながら
そろそろ告知も始まるはずです。
難産の末に、やがて生まれてくるはずの、この作品、
ぜひ見に来て下さいね。