雲の中のツリー
スカイツリーの開業日であった。
錦糸町もなんかそわそわしていたものの、何しろひどい雨と寒さで、ちょっとお気の毒であった。
こちらは、雲に隠れたツリーのお膝元で、昨日は殺陣の稽古。かつてつか芝居にも出演していて、サクラ大戦などにも出演してて、私が関わった人気声優たちの舞台『乱童』にも俳優兼殺陣師として参加してくれた、殺陣師西ヤンに、構成して頂く。
忠臣蔵だから、殺陣もあるのだ。
それも、つかこうへいだから、BGMをガンガン、バックに鳴り響かせて。
その有様は、
イマドキの子らが観ると、劇団新感線 に感化されたオッサンたちに見えるかもだが、
間違ってくれるな、そもそも新感線のルーツが、ワシら以上に、つかこうへいのコピー劇団であったのだ。
みーんな、つかに感化されて、今、劇場にいるのである。
ところで、ワシ、フェースブックをやっていて、もちろん、この公演のことも語っているんだけど、そこに
井上加奈子さんが実にご丁寧な、応援の書き込みをして下さり、
とても嬉しく、恐縮し、そして緊張した。
私が、15歳の時に、横浜の青少年センターで見て、ちゃんとした一流企業に就職して、少しでも出世する、という人生プランを大きく変えられてしまったつかこうへい事務所公演『熱海殺人事件』で、ただひとりの女性登場人物・アイちゃんを演じておられた女優さん。
今はご主人となられた平田満さんと、劇団をやられている。
あの頃の、つかこうへい事務所の看板女優である。
何しろ、このポイントになると、私の心は、途端に15歳のエンゲキ小僧に返る。
そして、おおおお、井上加奈子さん、だぁ、
いいね、だってよおおおお。
と叫ばずにいられなくなる。
青春時代のアイドルは、永遠である。
そんな方から、唐突にメッセージを頂き、今から自分がやろうとしていることの、重大さに、改めて、気付いた次第である。
んで、気合いを入れ直して、創作活動を続けている。
昨日は、間もなく我々が公演をやる、すみだパークのスタジオで上演されている、劇団桟敷童子 の『軍鶏307』を観た。
以前、別の倉庫で見た作品。
丁寧に激烈に魂を揺さぶってくるのは、相変わらず。
次にここを使って、公演する身としては、あんまりハードル上げないでよ、と思うが、
すさまじい、想像力と創造力には脱帽するしかない。
んで、前回の公演より、ずっと簡潔にして、力強く、分かりやすくなっていたと思った。
ここでも、気合いを入れ直す。
その後、劇場で久々にお会いした、石井喧一さんと、ご子息の智也さん親子俳優と、店舗拡張なった錦糸町一美味い韓国料理店『ハンラサン』で、マッコリとチヂミで乾杯。
皆さんも、扉座を見に来る時、錦糸町駅から来ることになったら、たぶんその前を通りかかるだろう、
とても分かりやすい場所に移転した、ハンラサン。
あんまり教えたくないけど、座席も増えたし。
岡森ブログなどですでに何度も紹介され、気になってる方も多いだろうから、余裕があったらぜひお立ち寄り下され。
石井さんの、ご子息の智也クンは、テレビの『ウォーターボーイズ』でデブの男の子役でデビューして、以来、役者道を邁進している。
高校時代には、わしらが厚木文化会館でやった若者のためのワークショップなんかにも参加していた。
もうすっかり大人の役者で、オヤジさんとも、仲間のように芝居話をしている。
石井さんは、つかさんの舞台にも何度も出演されていた。
岡森が出た『幕末純情伝』では、桂小五郎役だった。
ここでもつか談義に花が咲く。
さらに気合いを入れ直す。どこまで気合いを入れればいいのか、最近、気合いの入れすぎで、わし気合いの固まり化しているぞ。
気合いが固まると何になるのだろう。
スカイツリーか。
店を観て春日通りから、見上げると、雲の中に、ブルーのライトが、空飛ぶ円盤のように光っていた。
あれが気合いか。
初日から、すげー雨と風に煽られて、お前もタイヘンだなあ。
期待も大きいしなあ、世界一の金看板だしなあ。
ただ、うすら高いだけなのになあ。
つっ立ってるだけでなあ。
しかし、それだからって、今さら無能のウドです、ではスマンもんなあ。
ここでヘマするわけにいかんもんなあ、せめて雲の中でもグルグル光って見せるぐらいやってみせんと、世間も納得せんだろうしな。
そのグルグルが何なんだって、期待しすぎた世間は言うかもしれんがなあ。
いいから出来ること、がんばって、ぜんぶやっとけ、オレが悪いようにせんから。
と、新人の役者を励ます、つかこうへいのように、語りかけてみた。
ちなみに、つか語でわしが、好きなのをひとつご紹介。
四国のことを『ひし形のバカげた島です』っていうの。
『広島に原爆を落とす日』だったかな、出てくるの。
しかし
四国の人が聞いたら怒るだろうよ。
てかわし、ついこないだまで四国の愛媛でお世話なってたんよ。たくさんの方々と絆も結び、ああ、良いところだなあと思ってるんよ、フォローじゃなく。
でも実は、四国と聞く度に、この言葉がどこからか聞こえてきて、横隔膜がヒクついていたのだった。
つかこうへい はホント意地悪で、面白い。
何しろ、言葉が耳に残って困るのである。
あと、書き込みでご指摘を頂きました。
ジャパンアクションクラブが売り出したアイドルユニット名は
JRー? でしたね。
JRC ではジュニアレッドクロス ですもんね。
的確なご指摘、ありがとうございました。
サニー千葉、赤十字チームは売り出さなかったよね。
