悲劇喜劇
『悲劇喜劇』という演劇雑誌がある。
早川書房から出ている。
とっても古い歴史を持つ、地味だけど真面目な演劇雑誌。
この今月発売号で『戯曲の書き方』という特集があって、拙文も載っけて頂いています。
SFのハヤカワです。
当然、この手の雑誌は、絶滅危惧種なのですが、何でも以前聞いた話だと、ハヤカワの創業者の方の遺言で、継続され続けているそうな。
以前は、ちょっと古めの新劇中心の編集だったのが、今は、とにかく演劇出版が、極少となったために、かなり幅を広げて、編集されています。
編集者もとても丁寧で、頑張っておられる。
我々が支えねばならぬと思います。
拙文はともかく、いろんな劇作家たちが、自分の書き方とか、スタイルなどを語っていて、
深い興味をお持ちの方なら、かなり楽しめるはずです。
さて稽古場。昨日は、朝から、高橋麻里とたまたま駅前に居合わせた、高木トモユキと、広報部・クッシーとで、錦糸町駅から、すみだパークスタジオまでの道案内ビデオを撮影しました。
途中、いくつか我々お勧めのスポットなども紹介しています。
なかで、蝶屋本店さんという和菓子屋さんがあり、
ここは、ホントに、すみだパークに近いところなんですが
ここんちの『天下太平焼き』というミニどら焼きが、天下に知られた逸品です。
んで、再来週の土、日は、我々の公演場所と同じ敷地内で
『すみだの手仕事展』という、すみだパークがずっと続けている、イベントにも参加される予定です。
伝統工芸とか、新鋭職人のファッショングッズとかも売られる、なかなかの催しです。
そして我々の公演でも、この『天下太平焼き』を販売の予定です。
今回のすみだ公演は、スカイツリーで盛り上がる地元とさまざま連携して、行っています。
他にも、公演中に、地元連携の計画は進んでいます。
忠臣蔵は、クライマックスが、本所吉良邸討ち入りなわけですが
それはもう、スタジオからホントに近い場所で、浪士たちもここら辺歩いてたりしただろうな、というポイントだらけです。
関東大震災とか、大空襲とかで、幾たびも破壊された一帯で、碁盤の目のように復興されているのですが
それでもところどころに、歴史の名残があります。
勝海舟ゆかりのお寺とか、河童の出た掘とか、北斎の住居跡とか。
北斎が描いた画のポイントなんかもアチコチある。
実は、今回の公演では私の中で、北斎 もテーマのなかに上がっていました。
それもいつか挑みたいと思います。
とりあえず今は、忠臣蔵。
昨日・衣裳合わせもやって、いよいよ気分が盛り上がって参りました。
そこのセリフはね、『オレがテーマだ、オレにスポットライトをよこせ』という意味なんだよ、
というダメ出しを、最初はキョトンとして聞いていた、若手たちも、徐々につかこうへいの世界に近づいてきて、
九十年代式退屈リアリズム病を脱して、絢爛なるつか的狂気の世界に踏み入り始めました。
とにかくチョロチヨロ動かず、前向いてしゃべれ、客を睨み付けろ。
コレ実は、歌舞伎ワークショップで習ったのと同じだな、つかこうへいは歌舞伎なんだ、と改めて再発見しつつ、
つかこうへいの極意を探りつつ、少しでも接近しようと勤める毎日であります。
ご声援をどうぞよろしく。
道案内ビデオも、間もなく公開されるでしょう。