ラブ×1

 いよいよ、チケット販売が始まりました。
 まだ稽古も始まっていないのに、こんな商いをしていいのだろうかと心配になりますが、

 厳密な意味で、全部出来上がってからチケットを売るというこは有り得ないわけで、
 せいぜい台本が上がってから、というのが一般的かな。

 それだって、間に合わない公演は、世の中に多いモノですが。

 しかし、今回は、芝居とドラマのプロ中のプロたちが、オーシャンズ・エイトみたいな感じで結集していますから、
 信用販売もし甲斐があるというものであります。

 販売初日の今日、早くもお買い求め下さった、皆様、どもうありがとうございました。
 そのチケットの価値を、
 ここから、すっごーく高めて参りますので、
 ご期待下さい。


 今日は、訳あって、歌の歌詞を創っておりました。
 しかし、何度やっても、難しい……

 『ドリル魂』CDリリースによって、ついに作詞家デビューまでした私ですが、
 貰う楽譜と、音楽のすり合わせが、何度やっても上手く行きません。

 耳で聞いて、テキトーに歌うというのが、
 一番てっとり早いのだけど、
 これだと、大半が鼻歌で、フンフン言い続けるみたいなことになって、なかなかまとまらない。

 サザンオールスターズみたいな、歌なら、そんなフィーリングでいいのかもですが、
 私が関わるのは、劇中の歌ですから、

 歌詞の意味が、不明というのは、許されない。

 結局、必死に音楽聞いて、
 止め止めで、楽譜と睨み合って、

 おたまじゃくし、一個一個に字を当てはめて、
 足したり、削ったり

 俳句作りのばあさんみたく、指を折って、
 うんうん唸って、創っていくのであります。

 
 もはや手遅れですが、
 返す返す、子供の時に親から通わされていた、
 ヤマハ、オルガン教室
 を極めておけばヨカッタと悔やむ日々であります。

 
 幼稚園から小学校の低学年までは確か、続けていたはずなんだけど、
 途中で、反乱を起こして、
 辞めてしまった。


 だって、あの頃、オルガンだのピアノなんてのは、
 女の子がやるもので、

 オルガン教室に行くために、
 友達たちとやる野球を休むということは、
 
 男子であることをやめる!と宣言するに等しいことだったんだよ。

 昭和40年代の大阪郊外の公営団地の状況だが。

 で、そこまでして操を立てて、励んだ草野球が、
 今の私に、
 何をしてくれるワケでもないんだよな。

 そりゃ、明日のマツザカ登板は、この上なくワクワクドキドキで、
 かつて野球少年であったことのない人には、絶対に分からない興奮がそこにあるはずなのだけど……

   
 でも、今、
 私がピアノを弾くことが出来たら、
 楽譜が読めて、
 簡単な作曲なんかも出来る人だったら、

 さらにどんな興奮が待っていたことか。


 46のオッサンが、しみじみ語る、後悔である。


 でもな、
 親の言うとおり
 黙ってオルガン教室通い続けるようなガキだったら、

 今のこんな、
 得体の知れない暮らしをスルような人間に
 絶対ならなかったろーからな。

 わしには、
 心に抱く、思い出の
 グローブの方が
 大事なのかも知れない。


 音楽作りは、
 友人たちに
 任せよう。
 

 
 
 
 


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