ケーコと可絵と大輔
お披露目会はまだ参加可能です。予定の定員は超えても、入れる限り入って頂きます。せっかくやるので、少しでも多くの方に見て欲しくて。
ギリギリまで募集しますから、ご都合の付く方はぜひ。
さて、この日記の更新が頻繁になり、
いよいよ『バイトショウ』強化週間に突入です。
正直、ここまで私的に、余裕がなく、大阪2連チャンから、この作品の稽古の立ち上げで精魂使い果たした感で、
目下、取り組んでいるこの舞台が、どんなふうになるのか、とても客観視出来ない感じでした。しかし、すこしずつ見えてきました。
でしみじみ思うのは、
わしらスゴイ人たちとやってるなあということ。
今回の出演者もスタッフも、私がこのとこガッツリ付き合っている人たちで、特に気張って今回招聘したということもなく、
いつかやろうね、みたいな挨拶がいよいよ実現した、というところなのだが
音楽監督・深沢桂子の曲は、どれも泣けて、燃えて、シビレるし、
柳瀬大輔はもう、彼が出てきただけで、ああ本物のミュージカルだなあと思わせてくれるし
五十嵐可絵は、スゴイのは当然としても、日に日にキレイになってゆく。
今回の役は単純なヒロインではなく、そのキレイも、ケッコウ難しいキレイが求められるんだけどな。
そしてラッキイ池田と彩木えり夫妻の振り付け。ふたりとも愛媛から厚木から大阪から、もうホンマに、ずーっと一緒で、
今や、一緒に何かやってるのが当然のようなことになってるんだけど
その独創的なクリエイトには、未だ驚かされ続ける。
毎日、笑い、ハッとさせられる。
いっことして、ありきたりなものがないんだから。
ミュージカルと言えば、輸入品が常識の世の中。
そもそもミュージカルの観客という人たちは、輸入品こそが好きで、愛していて、とくに国産品の生産は望んでないのかもしれないとも思う。
サッカーは、ヨーロッパに限るもので、そこで日本人選手が活躍するのもウザイと感じる日本人ディープ・サッカーファンがそうであるように。
ずっと遠くの極東の田舎者どもには手の届かぬ、憧れの夢であって欲しい願望というか。
しかし
桂子さんや、ラッキィ夫妻と付き合っていると、ミュージカルとは、どうあるべきかなんて、そんなことわしらは知ったこっちゃなく
ましてニューヨークとかロンドンとか、どうでもよくて。
ただただ、今ここで、錦糸町で厚木で高円寺で、面白い舞台を、音楽とダンスを交えて創ってお見せするんだ
というシンプル極まりない、目的に向かってともに爆走する快感に酔う。
そして、演出している私が
毎日、驚き、感動している。
音楽は聞いてみなきゃわからなくて、
ダンスは見てみなきゃわかんないから、
演出といえど、予想不可能な部分があるのだ、ことにミュージカルは。
それが、徐々に見えてきて、精度も上がって、磨かれてきて
心から人に見せたくなってきた。
だから強化週間です。
情報拡散希
望宣伝協力、どうぞどうぞお願いします。
あともうひとつ。
とはいえさあ。
それらゲストだけが抜きんでて、我が扉座が霞むのでは、寂しい限り。
そうなってはいけないというのが、今回のもうひとつの大きなテーマだ。
扉座の作品でなくては。
今までやってきたことが、存分に発揮されるミュージカルでなくては。
で外で、ここ数年ミュージカルの仕事をしてきた、
リサとかタカノとかガンとかが、それら本格派とガッツリ組んでどうなるか、
そしてそして、有馬とか、三千代とか、麻理とかが、このミユージカルの世界にどのように存在して作品を支えるのか。
扉座の芝居にもなってなきゃ、意味がない。
ことに高円寺では3年続けて人情劇だ。
そのテイストを愛してくれた方にも、さらに人情を届けたい。
これこも大きな勝負所である。
で、そこも頑張る。
それはまた、改めて語ろう。強化週間だからね。
ところで
今月のテアトロに書いた『97歳の小劇団』というエッセイが、反響を呼んでいます。
あちこちで、ついに解散するの、と聞かれます。
雑にまとめると、今後、どうやって店を閉めていくかが、劇団の今後のテーマだと言うことを書いているのだけど
その奥に、ちと思いがある。
そのうち解散はするけど、その前に伝えたいことがあるんだよ。
私が消えたり、挫けたり、躓いたりしたら(精神的なことだけじゃなく、経済的なことも大きい)もはや存在出来ぬ小劇団が扉座で、この営みは永遠とはほど遠いモノで
つねに風前の灯火なんだけど
今ここにあるクリエイトは、それだからこそ、命みたいなものなんだ。
確かにチケットを売る興業なんですけどね、
劇団公演については、最近、そういうこととかではなくて
もういいから、とにかく見に来てよ。
金のこととか、ごちゃごちゃ言わず、とりあえず劇場に来ておくれ、オレらの舞台を見届けてくれ、というそんな感じ。
だって命に値段はつかないよ。
今ある値段は、とりあえずの経費だよ。
ここに集まった才能に対する対価としては、とてもその料金じゃ払いきれないんだ。
こっちはもうとっくに、損得勘定を超えちゃってる。
しかもその才能たちが、全身全霊で打ち込んでいるのだから。
終わりの時は、遠からず来るけれど、
その前に、ここまで築き上げてきたモノを、そしてその上に更に新しい思いを積み重ねて、追求している今この時のクリエイトを、皆さんに見て欲しいです。
じゃまた。
