脳内画像……

 そんなワケで、人間ドックである。

 昨日、ケンポとか書いていたが、間違い。
 簡易保険のカンポだった。

 ちょっと危ない……
 ンポ違いだ。

 それはともかく、
 消えたカンポ施設の代わりに、仕方なくネット検索でみつけた近所の民間施設に行った。
 
 結果的には、綺麗で丁寧だったし、まあ、やることは同じだったんだけど。
 
 奇妙だったのが、その施設はビルの中のあるんだが、1、2階と7階、8階と離れている。
 で、エレベーターで移動するんだけど、問題は、そのエレベーターが他の会社のオフィスと共用だって事なんだね。

 知ってる人は知ってるだろーが、人間ドックは、行くとすぐ、診察着ってのに着替えされられる。
 着脱が容易な、ヘルスセンターの温泉着みたいなやつだ。

 で、これに診察シートをはさんだボードを持って、指示に従い、アチコチと各診察パートを巡り歩くのである。

 なので、エレベーターもこの格好で乗ることになる。
 が、何しろ共用なので、他のオフィスのOLさんなんも、普通に乗ってくるのである。

 みんなが、この格好だとなんてことはないけれど、
 OLさん多数の中に、温泉着一人の状況はかなり辛い。

 で実際、私は今日一回そういう状況に陥ったのであった。

 なんというか、それはソフトな羞恥プレイみたいであった。

 で、そんなソフトを味わった後で、今日はオプションで、MRI てやつを受けた。
 CTスキャンより、強力な脳内撮影装置である。
 
 磁気のチカラで、カタチを捉えるのだという。そしてその精度は、細胞の大きささえ捉えるのだと。

 CTでは見逃す問題も、MRIだとみつかることもあるのだ。
 今回は奮発して、それをオプションで付けておいた。

 まあ、ただ横になってじっとしとけば良いだけなので、極めてラクチンな診察なんだけど。
 
 ただ、この時、一人温泉着で、OLさんたちに囲まれたばかりであった私は、ちょっとアレコレ、妄想チックなモードに入っていたのだった……

 で、そのまま横になって、何か大きな機械が頭上に覆い被さり、轟音を立てて動き始める時を迎えたのだが、

 ふと、不安になった、というか、変なことを思いついてしまった。

 このわしの、脳内妄想図が、MRIに写ったら、さらに恥ずかしかろうなあ、と。
 何しろ、磁気のチカラで細胞単位まで捉える、凄い機械だからねえ。
 わしの脳内劇場の様子なんか、簡単に盗撮できちゃうんじゃないだろーか。
 と、
 そんなことを考えたワケだ。

 で、私の脳より写し取られた、あんな絵とか、こんな動画とかが。
 診察シートに映し出されていて……

 すると猛烈に馬鹿馬鹿しくなり、噴き出しそうになった。

 しかし、とにかく、十分じっと横たわっていて下さい、と言われている。
 そもそも、こんな時に、笑うヤツなんかいるか。

 わしは笑いをがんばって堪えた。
 でも、堪えれば膨らむのが、笑いでねえ。

 その十分の長かったことよ。

 ちなみに、とりあえず診察の結果は、大きな問題はなし。
 ただ、尿酸値のみが注意ゾーンに。
 たいして、贅沢してるワケじゃないのになあ。ビールも飲まないし……

 でも、たいしたことなくて、一安心。
 
 お前たち、受けといた方がいいぜ、ゼッタイ!
 終わって、自分が何ともないと分かった途端、大きな態度で皆に健康を説く私であった。

 楽しみなのは、2週間後に送られてくるMRIの結果だ。
 



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