オレの声、ピンチ

 厚木の公演を終えて、今日は高円寺の仕込み。
 しかし、私、治りかけていた風邪をぶり返し、昨夜の打ち上げの途中から、声がまったく出なくなり、途中退席致しました。
 今日はひたすら静養しています。

 なにしろ、私、今回、出演者なので、声が出ないなんて、ゼッタイに困るんだ。
 急ぎ、治します。

 なんか寒気がするな、やばいなと思いつつ、つい楽しくなって
 はしゃいでるうち
  
 どんどん声がなくなっていって、焦ったのですが。

 そんなにセリフしゃべったの?
 歌たったの?

 と失笑が起きてましたが、
 あくまでも風邪ですから。
 いくらなんでも、あれじゃ、枯れねーよ。

 公演は、いつもながら厚木の皆さんの温かい応援もあって、
 正直、満席には遠い客席ながら、
 出演者一同、気持ちよく、ノセて頂きました。

 予定のカーテンコールが終わって、客電全開になっても、ひとりも立たずに拍手し続けて下さって。
 これはもう、想定外だったので、心から嬉しうございました。

 ロビーでも、たくさんの方に声を掛けて下さいました。

 今までで一番感動したよ、なんて声もあり。

 今までの我らの長い長い歴史を思うと、それはそれでちと複雑なんですけど
 しかし

 今やってるのがベストというのは、常に目標とするところなので、お世辞にしても、座・高円寺の東京シリーズにむけて大きな弾みとなりました。

 私と深沢さんは、五十嵐可絵はスゴイいんだぞ、と分かった上で、今回こうやってドーンとフューチャーし
 団員たちも、稽古してて、なるほどこれはスゴイと感心して、リスペクトしつつも、切磋琢磨し一緒に作品作りをしてきたけど

 ま、すでにメジャーな大輔兄ちゃんはともかく、一般的には可絵ちゃんは、一部の知る人ぞ知る、の存在だったわけで

 ここでやっと、お客さんに紹介することが出来て、
 たぶん我々がイチオシにする理由も、納得もして貰えて
 さあ、これからだ、というところである。

 座員たちも、ここまではケッコウ不安だったと思う。
 有馬が、意欲作とか、実験作とか何度も挨拶で言ってたけど
 まそういう、キワモノ的な気分だよね。

 ジャマイカ人のボブスレー感覚。

 もちろん、歌や踊りは、まだ発展途上でもあり、決して気は抜けないけど
 お客さんたちが総じて言ってくれてるのが
 
 感動した、とか、泣いたわよ、とか。
 
 我々の今までの芝居と変わらぬ感想だったことで、
 紛れもなく、扉座の作品なんだと、確認が出来て、この後の上演にも自信が湧いてきたんじゃないだろうか。

 ジャマイカ人にも勝負できるという手応え、だ。

 正直
 我々がミュージカルをやるといっても、ファンや身内も含めてピンと来ない傾向は高く、また期待もされていないという感じはヒシヒシと伝わってくる。
 てか、そもそも、日本のオリジナル・ミュージカルは、総じてそういう扱いだ。
 一般的なミュージカルファンは、出来れば日本製の製作はやめて欲しいと思っているのではないだろうか。
 これ以上、恥をさらしてくれるなと。
 
 そんななかで、我々は、敢えてその恥を大々的にさらそうとしているわけだけど

 これがちょっとでも形勢逆転出来たりしたら、嬉しいね。
 おおジャマイカ人、早ええええ、みたいな。

 だってオレらは、日本語で暮らしているんだからね。
 日本語を使って作らなきゃ、イカンのだよ。

 ロックだって、ラップだって、ミュージカルだって。

 かつて
 日本人にロックは出来ないと、言い切っていた人はたくさんいたんだ。
 オレらがガキだった頃。
 日本語は演歌にしか向かないんだって。
 
 今、誰もそんなこと信じてないだろ。 

 とにかくまずは、風邪治すからさ。
 ここからの『バイトショウ』に是非注目してくれ。

 
 


 
 
 

 
 
 


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