日本のクリエイター

 いよいよ3回目の『つか版・忠臣蔵』が、厚木市文化会館から、この土日で、始まるのであるが、
 幻冬舎・見城社長から先日

 日本の主な凄腕クリエイター、みんな来るから、頼んだよ、

 とメッセージを頂いた。
 こういう状況では
 おうおうに大袈裟に言っているのが、世の常である。

 しかし見城社長の場合、こういうことはすべて真実である。
 
 じゃなきゃ、一代であんな出版社を築きあげられるわけがない。
 あちこちで社長からお誘い頂いていますという、メッセージも受け取っている。
 ありがたいかぎりです。

 しかし頼んだよ、と申されましても。
 
 もちろん必死にやっております。
 紀伊國屋に行って薄くなったと、ならぬように、更に熱く緻密に稽古して、
 前2回を凌ぐ出来に仕上げて参る所存です。

 でも、凄腕クリエイターの皆さんは、それぞれに独自の感覚をお持ちで、表現に対しては一家言あろう方々。
 我らの味付けが、口に合わぬお人もあろうことでしょうし。
 ご期待に添うよう頑張りまするが、もしもの時は腹かっさばいてお詫び申し上げる覚悟でござる。
 
 とつい弱音も出る、劇団三十三年目である。

 若い頃なら、さぞ興奮したことだろう。
 今ぞ世に打って出る、大チャンスであると。
 しかし、三十三年目である。
 
 大丈夫なんだろうかという心配が先に立つ、始末。
 ちと世の辛酸をなめ尽くし過ぎたね。
 邪心は禁物、と思い知ってきた。

 劇中の台詞じゃないけど、出来ることを粛々と進めるしか手はないのである。

 とはいえね、
 見城社長がお誘い下さる方々というのは、
 前回の時もそうだったけど、本当に今の世の中に、インパクトや影響を与えている方々で、
 そういう方たちに、一所懸命創った作品を見て頂くというのは、これは心から嬉しいことである。

 若い頃は、その先の仕事や評価にどう繋がるか、みたいな邪心が先立っていたものだけど、
 今は心からそう思える。

 見て頂ける以上の幸せはない。

 そりゃ条件の良い仕事は欲しいけど、
 そういうモノ欲しげな感じで、才能ある人とお会いすることほど、チャンスの無駄遣いであることはない、と経験上思い知っている。
 才能と出会うと言うことは、そのこと自体が、得難い幸運なんだよ。

 せっかくの幸運を、打算や下心で、台無しにしちゃいけない。

 日本を代表するクリエイターの皆さんに、我々が最も大事にしている作品というものを、忙しいお時間、2時間も頂戴して、ご高覧頂くのだ。その方々の才能はその時だけは、封印して、観客席にお座り頂いて。
 こんな贅沢なことがあるか。

 どんな有名監督やディレクターに、パーティで会って紹介されても、その人が本物の才能を持つ人であればあるほど、その出会いは、ほぼ意味はないものだ。
  
 そういう人たちには
 仕事下さい、みたいな卑しいこと言ってもダメだし、顔してもダメ。
 むしろ、つまらんヤツだと思われるぞと。
 若者たちには、そう教えたい。

 才能ある人たちは、見るべきとこをちゃんと見てる。
 そんな下手な売り込み、受けなくても、使うモノは使う。探すものは探している。

 だからそういう人たちに出会う時は、ひたすら真剣に、その人たちと向き合うのが一番良い。飾らず、ひるまず。
 
 そういう意味で、我々は、素晴らしいチャンスを頂いているのである。
 そのために頑張るわけじゃ決してないけれど。
 
 せつかくこんなチャンスを頂いているのだから、
 今できる最高のモノをお届けしたい、とこれはもう心の底から思うこの頃である。

 厚木公演は、新宿版とまた少し違います。
 
 正式公演名は

 つか版・忠臣蔵 大願成就討ち入り篇 ウィズ あゆころ

 そう。
 またあいつが出ます。
 ただし、同じ出方じゃありません。

 大願成就討ち入りにふさわしい登場です。

 ヒントを申せば、あゆころ 俳優デビュー。

 こちらもお楽しみに。
 あとね

 厚木市の文化芸能を広く宣伝するフリーペーパーを
 文化振興財団と厚木市、協同で発行しました。私は編集長です。

 行政が創ったとは思えないセンスで、やろうと盟友デザイナー・吉野修平氏とガッツリ取り組みました。
 厚木公演の受け付けには数部、置いておく予定です。

 厚木外からお越しの方には、差し上げます。
 お声がけ下さい。
 ちょっとステキな冊子です。

 
 
 
 

 

 


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