液体窒素

 面白がってネタにしていたイボであるが、先日、いじっていたら、ヒリヒリが止まらなくなり、不安になった。

 でついに病院に。

 老人性か、ウィルス性のイボですね。
 ま、ウィルス性としましょう。

 とドクターは仰った。
 ろろろ、老人性 すか。と私が少し狼狽えた後での決定。

 で液体窒素というのを吹きかけられて、イボは凍死させられ、やがてカサブタとなりましょうと、退治されたわけであるが。
 心の不安がまた増した。ついに科学的にも老人が見えてきた。

 ま、今、行ってる稽古場でも、気付ば、私が最年長。
 私よりずっと若い、菅原永二氏と高木凛氏に、オッサン役をやって貰ってる。

 凛氏は、どう見ても、私より上にしか見えんが。
 
 ちょっとした飲み会に出ても、話が噛み合わない。演劇の話であっても、若手たちの使う基礎用語を、ジジイは知らなかったりする。
 チラシが、フライヤーとか言われてたりな。
 昨夜も若手俳優が、ドラマとぅるく という役職が最近あるんだとか、いうんだけど、何だソレ。そもそも、この書き方でいいのか、とぅるく。

 そして『NAOTORA』もそろそろ始動準備。
 とにかく、セリフを書いてやる、徹底的に書いてやる、と思って書いた、ホン。

 ここんとこ高円寺で続けてきた、人情噺シリーズは、さりげない言葉を大事にする世話物、を追っかけたけど。
 ガラリと変わって、せりふの洪水である。
 つかこうへい とはまた違う、オレ流の洪水でな。

 ジジイになって、やることか、と疑問も抱くし、
 岡森だって、同い年なんだが、大丈夫か。とも心配になるが

 誰かから教えて貰わない限り、老人性とか、最年長とか、まったく忘れているので、こういうことになる。
 ともあれ、二つの作品創りの友であった、老人イボよ、さらば。

 凍え死に、カサブタとなり二週間後に落ちるでしょう。


 
  
 

 

 
 
 
 
  
 






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